新鹿山荘控帳

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DVD「アルゴ」

2014-01-08 17:19:06 | 芸術鑑賞
冷たい雨が降りそうで、久しぶりにDVDを購入してしまいました。
最近凝っている、実録ものです。

物語】

1979年11月イランのテヘランにある米国大使館がイランの過激派によって占拠され52名の大使館員が人質になります。その時6名の米国人が裏口から脱出、いくつかの大使館から断られるも最後にカナダ大使の私邸にかくまわれます。6名が脱出したことが過激派に知れると、人質が殺されるので、この6名をイランから脱出させることとなりました。
CIAの人質脱出の専門家トニー・メンデスが立案した方法は、イランをロケ地にしたSF映画を作成、そのロケハンクルーとして6名を脱出させる話です。

まるで嘘のような話ですが、実話なので安心と言うより信用できると観てしまいます。ハリウッドのプロデューサーなどの協力で、隠れ蓑の会社や派手な製作記者会見などを開き、映画製作の信憑性を作り上げてから単身イランへ乗り込みます。

実話に基づいていますので、派手な盛り上がりはありませんが極限まで張りつめた状態での人質の苦悩など書かれています。
彼らは2週間ぐらいで救出されますが、大使館の人質は400日を超える監禁状態が続いていました。こちらの方がもっとドラマはあると思いますが触れられていません。
カナダ大使は匿ったことがばれれば当然処刑される覚悟で、米国職員を匿ってくれたのです。

現在A国やB国で日本大使館員が脱出した時、命を懸けてかくまってくれる国があるのでしょうか、心配です。
また当然この脱出劇に米国、ましてやCIAが活躍したことは当然最高機密になっています。当時カーター大統領ですが、その後クリントン大統領がこの救出劇の機密指定を解除し、公になったのです。それまではカナダの好意で救出されたことになっていたのです。

救出担当官はCIA最高勲章を授与され、その場で回収されていましたが、機密解除後再授与されたそうです。
この辺の機密保護の扱いについては、わが国でも参考になるのではないでしょうか。

こんな奇想天外な救出劇を国家機関が真剣に立案し、実行に移し、成功してしまう柔軟性にも感心してしまいます。
この映画は有名俳優の出演は少なく、実録ですので、それでなければつまらない映画になってしまうところです。




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