新鹿山荘控帳

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C.J.ボックス「フリーファイア」

2021-11-03 17:14:06 | 読書

先日来紹介しているC.J.ボックスのシリーズ単行本のうち「フリーファイア」を一日がかりで読了しました。

快晴で出かけてもよかったのですが、ミステリーの発端が面白くてやめられなかったのです。

その発端を紹介します。

アメリカのイエローストン国立公園(9000平方キロ弱の大きさの公園です。北海道+岡山県ぐらいです)。この公園は殆どがワイオミング州ですが、正方形に近い形の北側がモンタナ州で西側がアイダホ州です。公園のエリアを設定するときに北と西の境界が接するところをトラブらないようにそれぞれ数キロ州側に国立公園のエリアを広げてあります。つまり広大な公園の北と西に幅数キロの帯状に国立公園が重なっているのです。

さて物語は、アイダホ州に重なっている湖でキャンプに来ていた若者四人を弁護士の男が銃殺するところから始まります。散弾銃を正面から撃ち、とどめに拳銃でそれぞれ頭を打っているのです。

弁護士は銃と拳銃を持って公園事務所に出頭します。勿論逮捕されるのですが、この殺人現場は通称「死のゾーン」と呼ばれており、この弁護士はこの法律の抜け穴を巧妙に使って釈放されてしまいます。怒り心頭のワイオミング州の知事が、主人公の猟区管理官のジョー・ピケットに真相を探るように命令するのです。どうです面白いでしょう。

ただこの法律の抜け穴の設定が小説上の設定なら面白くありません。著者のあとがきを読むと、「ワイオミング州選出の合衆国上院議員マイク・エンツイはイエローストーンの(死のゾーン」の抜け穴をなくす法律を作るため、上院議員たちに働きかけを開始した」とあります。この奇妙な設定は現実のあるのですね。面白いでしょう。600頁弱の単行本で読みでがあります。

国立公園法は連邦法で州法より上位にあるのです。この辺もミソです。

次の第7巻が入手できません。12巻まで購入しているのですが、飛ばして読むか大いに悩んでいます。1冊1000円を超える単行本です。中古で探しています。


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