BREAKTHROUGH / GENE SHAW
ARGO 707
GENE SHAW (tp) SHERMAN MORRISON (ts) JAMES TAYLOR (p)
SIDNEY ROBINSON (b) BERNARD MARTIN (ds)
1962. 10. 11
広いパイパスの側道沿いに、潜り戸から入る隠れ家風の中華そば屋が。
TVでも紹介され、それこそ「行列」ができる店だった。子供が小さい頃、家族で時々、利用していたけれど、ここ十年以上行っていない。
たまたま近くを通った際、寄ってみたところ、すっかり落ち着いていて一組待ち。
そこで、BGMで流れた曲が、ナント、G・ショーの‘Autumn Walk’。よくこんなマイナーなレコードの演奏が流れるものだ、と驚いた。
好きな一枚。
印象的なイントロから始まるトップの‘Autumn Walk’ も良いけれど、ラストの‘It's A Long Way’が更にイイ。ワルツ・ビートに乗ってG・ショーの憂いに満ちたプレイにマジでメロメロ。
タイトルからイメージする曲想をここまで引き出すとは、ショー、畢生のソロでしょう。
サイドでは、小型ソウル・トレーンとでも言えるモリソンのtsが聴きもの。
また、無名時代のジャック・ディジョネットが作曲した‘Our Tune’が収録されているのも興味深い。
「幻の名盤」というより、ジャズ本ではほとんど紹介されない「知られざる名盤」 か。
なお、手持ちのレコード(画像)は国内盤です。
カヴァは荒廃した雑居ビルですが、一歩、中に入ると「遊び心」と「外しのセンス」を持ち合わせた「小粋なジャズ」が流れている。