二年前(1985年)にもう一枚、二人がコラボした作品”DOUBLE TAKE”がありますが、何処かに紛れてしまい、本作一枚をUp。競演話は、二人のCBSコロンビア時代(1970年代後期)にあったそうですが、実現されなかったようです。曲目は二人のオリジナルが二曲ずつ、スティット、モーガンの曲がそれぞれ1曲と、中途半端にスタンダード等を入れずジャズメンのオリジナルだけで固め、ジャズの本流まっしぐらのスタンスです。TOPのハバードのオリジナル”Down Under”はシャッフル調で、まず肩を力を抜きリラックスするのに効果的で、ショーの代表曲”The Moontrane"に期待が膨らみますね。B-1のモーガンの”Calling Miss Khadija”はカスクーナのリクエストだそうです。
録音はV・ゲルダーによるデジタル録音でちょっと硬い感じがしますが、高域が実に伸びやかに録られ、二人のペットが気持ち良く鳴っている。
敬愛するハバードと自分の初リーダー作”INTRODUCING”(Criss Cross)で好アシストを受けたショーに囲まれたギャレット(as)も臆することなく己の能力を十二分に発揮し本作の価値を高め、リズム・セクションもフロント三管をがっちりフォローしている。
それにしても、兄貴分のハバードのtpって半端じゃないです。6曲共、アプローチ、筋書き、展開がまるで異なり、ショーも最上級のプレイを聴かせているけれど、まだまだ実力の差は隠せない(笑)。ショーはこのセッションで何かしら得たものを一年後、絶作となった”IMAGINATION”(Muse)の中で生かし、見事な作品を創り上げている。ハバードは数多くのトランペッターに大きなきな影響を与えたと言われる事例の一つです。
モダン・トランペットを楽しむなら最適、最高の一枚ですね。ホントです。
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