このチープなカヴァのせいか、時折、安レコードのエサ箱に投げ込まれている2nd(1968年リリース)。オリジナルを見つけるまで取り敢えず押さえておこうと手に入れたまま、ずっと居座り続け半世紀近くなる。その理由は、リハーサル中、突如、丁々発止の演奏が始まり、偶然にテープも回っていて、これぞインプロビゼーション、インタープレイの極致と、マスコミ、ジャーナリスト達に称賛され、枕詞のように言い繰り返されたTOPの「マイ・ファニー ・・・・・」に初めから違和感を覚え、苦手でした。80年代後半になり、そのエピソードはフェイクだったことが判明したけれど、距離感はあまり縮まらなかった。
前回Upした著書「ジャズの秘境」に大きくフューチュアーされ、オリジナルも再発ものも音が芳しくない、と記述されている。再発ものでも悪くない記憶だったので久し振りに針を降ろした。いゃ~、優、良、可でいけば優と良の間に滑り込むほどでした。恐らく、著者とシステムのグレード、耳のシビアさが違うのだろう。
年末に入手したトーレンス+SMEのプレイヤーは、実はフォノ・ケーブルがオルトフォンの8Nものに取り替えられており、良い効果がもたらされている。好きな音が出てくるので、じっくり聴くことが出来、本作の良さが漸く解りました。中でもホールのオリジナルB1~J・ルイスのワルツ曲B2への流れがいいですね。
後年、この作品の録音日も訂正された件は「ジャズの秘境」に載っているけれど、フェイク・エピソードについては何故か、触れられていない。著者が知らないハズは無いと思うけれど、どうなんだろう。業界のメンツを潰しては拙い、とでも ・・・・・・?
それはともかく、本作がやっと何時でも手が届く棚に移りました。
B-2が大好きです。冬のセントラルパークの寒さが肌で感じられるようなところが。
この本はCD本なので、アナログは少しハンディがあるかもしれませんね。でも、この本のお蔭で”UNDERCURRNT”の良さが解ったので、御礼でも ・・・・・(笑)