‘THE TRUMPET SUMMIT’(↓)の続編としてリリースされた一枚。パーソネルと録音日(1980.3.10)はサミットと全く同じです。
ただ、この‘Alternate Blues’というタイトルが‘Alternate Takes’集と見間違えられそうで殆ど知られていない。
でも、聴き所が少なくなく、三人(tp)の各ソロをじっくりと堪能するには本盤のほうが上ですね。
収録されている‘Alternate Blues’ ONE~FOURの4曲は、実はサミットの‘The Champ’の下書きデッサンで、ONE~THREEは途中でNGとなっているが、会話や笑い声、タメ息まで入り、和気藹々のセッションの様子が捉えられ、三人のtpプレイもそれぞれ味が有り、わざわざNGテイクをレコード化した意義、価値は充分あります。ある意味「異質な続編」と言えますね。
で、段々、出来が良くなって行くか、と言うと、そうでもない点が面白い。好みで行けば、本番も含め‘THREE’が一番かな。どうしてテリーは途中で吹くのを止めちゃったのかなぁ。いずれもテリー絡みでNGとなっているけど(笑)。
それはともかく、NG・3テイク、ガレスピーも良いけれど、ハバードのブルース・フィーリングと厚みのある音色が誠に素晴らしい。
所有する本国内盤(ポリドール)はPablo原盤のサミットより、何故か「音」がいいのです。
残りの2曲の一つが20年近く前、ハバードがB・エヴァンスの‘Interplay’で初々しく吹いた‘Wrap Your Troubles In Dreams’。キャリアの積み重ねが如実に反映され、もうF・HUBBARD SEPTETと化し、当時、人気、実力共にモダン・トランペッター№1の存在感を示しています。
ラストは本アルバムの白眉とも言えるバラード・メドレー。
まずハバードが‘Here's That Rainy Day’を大先輩二人の露払いに、続いて、まるで望郷の念を訴えるような哀感籠るテリーの‘Gypsy’、凄くイイです。
そして御大の登場、‘If I Should Lose You’、古いラブ・バラードをセンチメンタルに綴るガレスピー、恐れ入りました!
気障に聞こえるかもしれないが、「大人のジャズ」ですね。
なお、‘If I Should Lose You’は他に好きなtp演奏が。
やるせなさを通り越し・・・・・・・・・
次回にでも。
こちらこそご無沙汰しております。ハバードのパブロ時代、なかなか充実していますよね。もっと評価されていいような気がします。
もうバレバレですね(笑)。
拝読していますが、一年が長いような短いような・・・・・(笑)