大相撲の放送を見ながら思いました。
片足が宙に浮いたとたんに、腹の膨れ上がった力士がパタンコ、パタパタとすぐ前に転びます。
力もちであるところを見たいお相撲さんが、見せてくれるのは尻餅でなく腹餅です。
膨らんだ体を支えきれないのです。
これは食い過ぎ以外にはないと思いました。
食べ放題という商法も、もう古い、そんな感じがします。
ガツガツと食べさせる、そんなCMも、もう見飽きました。
あれは、餌をあさる野獣に似せた仕草に、人々が食べる魅力を感じるだろうと企画するCMの仕立て人の、貧困さのあらわれでしかありません。
あそこには、食べものへの感謝の気持など湧いてくる気遣いはありません。
静かに、ていねいにものを食べる、それが人間の食事です。
それを喜べるのでなければ、ゆたかな食生活とはいえないでしょう。