議会の論議をみていると、警察犬訓練を思い浮かべます。
提出法案には、誰でも気付きそうなところに欠陥が設けてあります。
ここはだめだ、こう直せ、そうだそうだ、それならよし、シャンシャン、痛い目に見えてもだれも痛くも痒くもありません。
記者会見も、取材で食いつかせるところが用意されていて、要人を取り囲んだ記者たちも食いつく場所を心得ていますから、上手に噛んで巧く離します。
もちろん、真剣な警察犬訓練と同じではありません。
一方は常に本番、一方は訓練です。
訓練では、だいじなことは見えないところで徐々に仕込まれていきます。
そんなことを部外者が知る必要はありません。
議会の論議にも、見せ場よりもだいじなことがあるのです。
しかも、そのだいじなところは、決してわからないようになっています。
秘密は取り立てて保護される法がなくても秘密になっているのです。