道路交通情報は、聞き流していると心地よい響きをもっています。
一方にギャンギャンわめきたてるような、狂声模様のCMがたびたび繰り返されるので、交通情報放送の抑揚をあらわにしない良質のハスキーに、心を落ち着かせてくれる何かを感じるのでしょう。
ニュース性の放送は、その伝え方に芸術性はいりません。
無理やり話しかけるような、妙に艶のある奥様調は、自分の生活に必要な部分だけを自然に切り取って聞いている、耳のハサミの切れ味を悪くします。
情報放送に芸術性を持たせようとすると、音調だけが耳について、伝達性の効用を損なうのではないでしょうか。
芸術性と書いてはみたものの、朝もやや薄暮の風景を描いたもの撮ったものもあるではないかと考えると、これはぴったりした表現ではありません。
装飾表現が、芯であるところを見えにくくしてしまうのを、実例で上塗りしたようになってしまいました。