南無煩悩大菩薩

今日是好日也

隣芝。

2007-10-20 | つれづれの風景。

隣の芝生は青く見え、隣の鳥居は大きく見える。

人が比べるし人と比べるのである。

遠近感とは面白い。

物理的な風景は、光学的現実再現装置である、二つの眼で見る。

ヒラメ眼で無い限りは、おおよそ10センチ前後の間隔を置いた二つの眼ん玉が、互いに焦点を結んだその距離間隔を、経験を基にして割り出し、遠い近いを認識する。

それは、比較という言語で表される対象物の順位付けとなって認識される。

隣の芝生は、青く映るのである。

自分に無いもんを羨ましがるということは、物理的な本質に頼るからだろう。

美しい遠近を見るように心がけることで、羨望を消し去ろうとするには、「単なるぶつりてきなことやんけ」という覚めた感情を要する。

しかしだ。美しい風景は美しい。

手に入らないものは欲しくなるが、風景は手に入れることは出来ない。

光や風は所有できないのだ。

物理的にはそういう意味がある。

心の眼に刻み込んでおこう。遠い誓いを。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする