半世紀を越えて治験や臨床データを集めてきた、酒のドクターと盃を交わす。
人の移り変わり、数々の人間模様、なくて七癖の酒の効用と副作用のきっちりとしたインフォームドコンセントを実施してくれる。
私が健康なのは、間違いなくこのような名医の方々に囲まれているからだ。
痛飲、もとい、通院が欠かせない。
もっとも、保険は利かないが、欺瞞とまやかしと過剰を廃したそのホスピタリティによる、この薬の処方は、すばらしく効くのである。
周りは薬の飲みすぎだと注意する向きもあるが、快感が実感できているのに止める筋合いはないなどともおもう。私は病弱なのだ。
おかげで私は今まで、健康保険を使ったことは、数えるほどしか無いのである。