ありきたりのプラスチックのイスを美しいと思ったことはなかったが、こうしてみると、モダン感覚のある種の芸術を思わせる美しさが漂っている。
それそのモノをというより、それにまつわる遠景としてのイデア(抽象的ながら本質的なもの)を美しいと思うからであろうか。
肉体(外見)に惹かれる愛よりも精神に惹かれる愛の方が優れており、更に優れているのは、特定の1人を愛すること(囚われた愛)よりも、美のイデアを愛することであるとプラトンさんは説いたという。
そうか。私がプラスチックラブだと思っていたのは、プラトニックラブだったのだ。