わたしは、風になりたい。
別に風になって、好きなあのこのスカートをめくってみたい訳ではない。
今日はよい天気だ。
風は太陽をエネルギー源としている。
地球の陽の当たる側で大気を膨張させる太陽は、陰となって冷え込んだ大気を収縮させる。
川や山、氷山といった蓄熱される温度が違う様々な陸地と、陸地よりも長く熱を保つ海には温度差が生じる。
これが大気の流れ「風」を生み出している。
陽と陰で生み出される風は、その元となる陽と陰のことには、頓着しない。
そんなふうに、私は暮らしてみたいと思ってみるのである。
風になりたい、ということは風を想いたいと思っているのかもしれない。
どこの馬の骨とも出所のわからない風で竹が揺れている。
風が揺らしているのだろうか。
風に揺られているのだろうか。
しかし、今日はよい天気だ。