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ビール飲みオヤジの日々雑感

ビール飲みオヤジが日々感じる雑感を徒然なるままに。

三文オペラ

2023年02月17日 | 私事
1977年、これはオペラなのか?という議論も部内でありながら、「オペラ」として上演しました。
当時として、いや今であっても珍しいでしょうが高校でオペラ部が存在し、その定期公演でした。
高校生のオヤジはオーケストラではなく、歌う側でオペラ部に所属して主役のマックヒースを歌った(演じた)のです。

ブレヒトの原作をこれだけ有名にしたのは「マック・ザ・ナイフ」を始めとするクルト・ワイルの音楽あればこそです。
オペラ部といっても基本は伴奏はピアノでしたが、この時はオーケストラ部を中心に楽器をやる有志が集まってくれて、本番は出来得る限りの箇所をオリジナル譜どおりのバンドで演奏したのは高校生集団としては画期的だったと思います。

当時、我々の公演の数ヶ月前に帝国劇場(だったと思うが記憶が曖昧。)で上演されていて、部員もそれぞれ見に行って、歌の訳詞を覚えて帰ってパクることをやってました。
その時は演劇としてとはいえ、生バンドが舞台上のセットの中に陣取って、ほぼ原作に忠実な上演だったと記憶しています。

そして今日。「三文オペラ」というタイトルに釣られてチケットを買ってしまった公演に行ってきました。
冒頭、まだ客席がざわついている中、小さい音量で序曲が遠くから聞こえてきました。
生バンドではないんだ・・・
音楽の要所に絡むヴァイオリンソロだけが生音でした。

まさに演劇としての上演でした。
関西の劇団だけにコテコテ関西弁のピーチャムとポリーでした。
歌詞がかなり意訳化され、それに合わせて音楽も作曲家のアーティキュレーションとは違う音楽になってました。
しかも第1幕のフィナーレはカットされてたなぁ・・・

セリフの言い回しはかなり手が加えられている一方で、原作に忠実なセリフの場面も少なくありませんでした。
何より40数年経ってもまだ台本の記憶がかなり鮮明に残っていて、その違いが判ることに我ながら驚きました。
今更ながら10代後半の記憶力は凄かったんですね。
でも、オヤジの場合は勉強に関してその力が発揮されなかったことを改めて実感しています。


「不正を暴くな。世間の反応は冷たく、やがて忘れ去れてしまうから。」
今に通じるブレヒトの名作です。
今日、久しぶりに若かりし頃を思い出しながら楽しみました。


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