いつもと違い、生活面の記事に目がとまりました。
オヤジは小さいころから絵本よりも地図を見るのが好きで、小学校から中学校くらいまでは時刻表を見るのも大好きでした。加えて社会人になってからは転勤族ということで、北は北海道から南は九州まで、さすがに津々浦々ではありませんがいろいろな街に住む経験ができ、結果として地名については結構知っている方だと思います。
相模原市が神奈川にあるなんて当たり前だと思ってましたが・・・ま、高校時代に自分が住んでいたから、首都圏以外の人にとっては当たり前じゃないんでしょうね。
東京に住んだことがあれば山手線の駅にもある日暮里は「にっぽり」なんて当たり前ですが、普通に読めば「ひぐれざと???」
現在オヤジは西新(にしじん)という駅が最寄駅ですが、発音から最初に思い浮かべた字は「西陣」、そりゃオヤジは関西の方が縁が深かったもので。
地名にはその地の歴史や人々の暮らしが密接に絡んでいますから、宅地開発で最近つけられた耳心地は良いけれど安直な地名とは味わいが違います。でも、そんな地名も時とともに歴史が育くまれて味が出てくることもあるんでしょう。
歴史的な地名が多い九州ですから、難読もさることながらへぇ~っという地名にも時に出会います。
最近出会った中では、宮崎県の土々呂(ととろ)もその一つ。やっぱり音からいけば「トトロ」ですよね。歴史は土々呂の方が遥かに古いでしょうけど。(笑)

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<「ちめい」の「ちめいど」>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年1月20日
『わたくし、生まれも育ちも、葛飾柴又です。
帝釈天で産湯をつかい、姓は車、名は寅次郎…』
ご存じ「フーテンの寅さん」の名口上です。ふと思ったのですが、この「葛飾」という地名、日本全国の人が読める、知っているのはこの映画のおかげかもしれません。万葉集にも登場する古い地名ですが、「飾」という字に「しか」という読みはなく、この映画がなかったら紙面に掲載する場合は「難読地名」と判定、ふりがなを付けていたかもしれません。
もちろん、いまや「全国区」の地名ですので、ふりがなはつけませんが、地名の知名度、というのはけっこう難しい問題です。
昨年4月、神奈川県の相模原市が政令指定都市になりました。新聞では政令市の場合は、県名を書かずいきなり市名を示すルールですが、関西などにお住まいの人には「どこにあるんだ」と思われる方もいらっしゃったかと思います。大阪本社発行版ではしばらく「神奈川県」と示そうかという話もあったほどです。
新聞の場合は発行地域がある程度決まっており、地名の知名度も推測できます。市名には原則としてふりがなは付けないのですが、読みにくい名前の市も実際にはありますね。思いつくままに挙げていくと、山形・上山(かみのやま)▽埼玉・加須(かぞ)▽石川・羽咋(はくい)岐阜・郡上(ぐじょう)▽兵庫・養父(やぶ)▽奈良・御所(ごせ)▽大分・佐伯(さいき)…などなど。
東京本社発行の紙面では、沖縄県宜野湾(ぎのわん)市や大阪府枚方(ひらかた)市などにはふりがなが付くことがあります。でも、大阪本社発行版では枚方にふりがなは付きません。町村名は難読と判断した場合、適宜ふりがなを付けます。
ネットの場合、発行地域というのはありませんから、読める・読めないの判断が難しいのです。紙面用に出稿された原稿はある程度統一した基準がありますが、これも発行地域によって違いますし、ネット専用に出された原稿は校閲部を通らないものが多く、目が届きません。
もっとも、目が届いたからといって、手の付けようがない気もします。先に挙げた『難読市』にお住まいの方の中には、「ええっー、うちの市が読めないの?」と思った人も多いはずで、みんなが納得する方法は多分ないでしょう。
そういえば、三重県に「いなべ市」というところがあります。2003年に平成の大合併により旧員弁(いなべ)郡の員弁町・大安町・北勢町・藤原町が合併して誕生しました。発足時に「員弁は難読」という意識からひらがな市名になったようですね。(酒)