暖冬と言えば大変だと大騒ぎ。
ところが寒波襲来で大雪と言えばまたまた大変だと大騒ぎ。
自然だからこそ、そうそう人間の都合よく穏やかに冬らしい気候なんてやってきません。
今朝の福岡の地下鉄は雪の影響ではなく、海岸沿いを走る直通運転のJR筑肥線のいつもながらの強風によるダイヤの乱れで遅れていて東京顔負けのギューギュー詰め電車でした。
とはいえ、乗ってしまえば駅毎に前の列車が詰まっていると待たされたとしても駅間は普通のスピードで走るので最寄り駅から会社近くの駅までは10分ちょっとの辛抱で済むのが福岡のエエところ。
東京での駅のホームに居ても来た電車に乗れない混雑、そもそも駅構内にも入れない混雑をテレビ画像で視ると、ゾッとします。
さて・・・
オヤジが高校生の頃、通学で小田急を使っていました。
昼間であれば相模大野から新宿まで約40分。
これが朝のラッシュ時には登戸から先の新宿方面、まだ複々線に鳴っていない時代でホントに駅は停まらずともノロノロ運転で、約55分ほどかかっていたように記憶しています。
今から約40年前は、間違いなくノロノロ度NO,1は小田急だったと思います。
今は京王線なんですね。
ノロノロで同じ速度で運転した方が、より多くの人間を運ぶことが出来る道理は解りますが、乗っている身とすればモノじゃないんだからストレスが溜まるもの。
若い頃ならまだしも五十路も半ばでもうそんな電車に毎朝乗りたくありませんな。(笑)
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<初公開! 首都圏鉄道「ノロノロ度」ランキング>
ヤフーニュース 東洋経済オンライン配信 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/ 2016年1月19日
1月18日は大雪により首都圏の鉄道が大きく乱れた。いつもより会社に着くのが遅れたという人も多いだろう。ただ平常運転時でも、朝の通勤ラッシュ時は予定時刻よりも電車の到着が遅れることも少なくない。
国土交通省・交通政策審議会の「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」は、2016年度以降を対象とした首都圏の鉄道ネットワーク整備の基本方針となる新答申を検討している。JR東日本の羽田アクセス新線の行方をはじめ、さまざまな議論がこの委員会で行われている。
16回目を迎えたこの小委員会が1月15日に開催され、鉄道輸送の現状に関する話し合いが行われた。今後の動向を決めるような方向性は打ち出されなかったものの、配布資料の中に興味深いデータがあった。
■ 最速達列車の評定速度で比較してみた
「速達性の向上の現状と今後の取組のあり方について」と題された資料には、朝ピーク時における通勤列車の表定速度が路線ごとに記載されていた。表定速度とは、区間距離を所要時間で割って算出したもの。列車の実質的な運行速度を表す。
平日昼間なら時速70~80キロメートルで走る通勤電車も、朝のラッシュアワー時は前に電車が詰まり、走っては止まりを繰り返す。乗客のイライラは募るばかり。表定速度を算出すれば、どの程度のノロノロ運転なのか、路線ごとの比較が可能になる。
そこで、この資料に記載された首都圏の21路線について「最速達列車」の表定速度を比較してみた。最速達列車とは通勤快速、快速急行といった朝ピーク時において都心の終着駅に最も速く到達する列車を指す。
ワーストは京王線(高幡不動⇒新宿)の時速32.6キロメートル。スクーター程度のスピードで走っていることになる。
次いで、東急田園都市線(長津田⇒渋谷)の時速38.1キロメートル、東京メトロ東西線・東葉高速線(東葉勝田台⇒大手町)の時速39.2キロメートル、小田急小田原線(町田⇒新宿)の時速39.3キロメートル、東急東横線(横浜⇒渋谷)の時速40.3キロメートルと続く。
■ 北総線は昼間並みのスピード
では、表定速度が速い路線はどこか。トップは北総線(千葉ニュータウン中央⇒京成高砂)の時速71.4キロメートル。ピーク時間帯の1時間当たりの運行本数が11本と少ないせいもあり、平日昼間並みのスピードで走ることが可能なのだ。
次いで、JR京葉線(蘇我⇒東京)の時速66.7キロメートル、JR東海道線(戸塚⇒品川)の時速64.3キロメートル、JR横須賀線(戸塚⇒品川)の時速57.5キロメートル、JR東北線(大宮⇒上野)の時速57.3キロメートルと、JR東日本の路線がズラリと並ぶ。
京葉線は通勤快速の途中停車駅が八丁堀と新木場の2駅しかないこと、東海道線や東北線は複々線のため運行本数に余裕があることが理由だ。
各路線の表定速度が過去と比べて改善したのか、あるいは低下したのか。2015年と2000年を比較したデータも発表されている。
最も低下したのはJR京葉線。2000年の時速80.6キロメートルから2015年には時速66.7キロメートルへ、13.9キロメートルも低下した。新木場駅に停車するようになったことや、直通運転を行う武蔵野線も含めた運行本数増などが理由として考えられる。
つくばエクスプレスは10年間で時速63.6キロメートルから時速56.8キロメートルへ、6.8キロメートル遅くなった。快速が止まらない駅で利用者が増加したため、通勤快速を新設。その結果、途中停車駅が増えた。
東西線・東葉高速線は表定速度が時速4.4キロメートル低下した。通過駅の利用客が増え、東葉快速を停車駅の多い通勤快速に変更したことが原因だ。京急本線は時速3.9キロメートル遅くなったが、こちらは運行本数の増加が理由となっている。
■ アクセス特急の新設が追い風
反対に、表定速度が最も大きく向上した路線は北総線だ。時速59.5キロメートルから時速71.4キロメートルへ、11.9メートルもスピードアップした。成田スカイアクセス線の新設で停車駅数の少ない「アクセス特急」が新設されたことによる。
西武池袋線は時速43.0キロメートルから時速53.5キロメートルへ、10.5キロメートルも速度が向上した。練馬―石神井公園間の高架複々線化が完了したことが理由である。同じく西武新宿線も時速6.5キロメートル、表定速度が向上した。こちらは停車駅数の少ない「通勤急行」が新設されたことによる。
では、最もスピードの遅い京王線と最も速い北総線で、表定速度が倍以上も違うのがなぜか。最大の理由は運行本数の違いだ。京王線は朝ピーク時1時間に30本が走るのに対して、北総線は11本。大量の乗客を運ぶために運行本数を増やすと、速度を落とさざるをえない。
京王、小田急、東急など東京西部を走る路線ほど、表定速度が遅い傾向がうかがえる。国土交通省は「東京圏西部方面については、他の方面と比較して、表定速度が低いことから、表定速度の向上に取り組むことが必要ではないか」と提案している。
■ どうすればスピードアップできる?
そのための対策としてまず考えられるのは、複々線化や退避線の設置だ。ただし、新たに線路を造るとなるとコストは莫大なものとなる。「国が鉄道会社に対して複々線化を迫ると『補助金を出せ』という話になりかねないので、国も強くは言えないのではないか」(関係者)との見方もある。
JR東日本は近年、新型車両を導入し、車両の性能向上によるスピードアップを図っている。新たに線路を建設するよりは安上がりだろう。
比較的コストがかからない対応策は、運行ダイヤの調整だ。西武新宿線のように、速達列車の停車駅を削減することでスピードアップした例もある。が、通過駅の大量の乗客をどうするか、という課題は残る。
逆に、混雑を平準化するために速達列車の停車駅を増やした結果、表定速度が低下してしまった東急田園都市線のような例もある。混雑解消とスピードアップという矛盾した命題の解決に向けて、鉄道会社が知恵を絞る日々はまだまだ続きそうだ。
大坂 直樹