Sony α7RII 試写 ~その19 最終回、総評~
2015-10-1
最後にSony α7RIIの総評を書きます。
1、何度も書きますが、ミラーレスの優位点は、1)ほとんどのメーカーのレンズを装着することが出来きること。これは絶対的優位点です。 2)常にセンサー上の電気的情報をリアルタイムでファインダー上で見ることが出来ること。特に拡大して見ることが容易なために、MF撮影でも拡大してピントを合わせることが出来ます。暗いところでも、適正露出にカメラが合わせてくれれば、その画像を見ることができます。 一眼レフの場合はミラーを上げて、センサー上の電気的情報をライブビューとして見ることができるので、同じ事なのですが、あくまで、ミラーで光学的にファインダーでみることが主体に設計されているので、ライブビューはいろいろ制約があります。第一、ライブビューがいいなら、ミラーは余計なものということになります。3)一眼レフに比してミラーが無いために重量を軽く、形をコンパクトにできます。
この常にライブビュー見ているメリットに対して、実態に対して画像が遅れるというデメリットがありましたが、現在、当方は全くそのデメリットを感じることはありません。メリットの方がずっと大きい。 ここ数年の間に改良されたことですから、いつまでも昔のうわさを信じてミラーレスはいやだというのは一眼レフ陣営のミラーレス排斥プロパガンダの罠に落ちているということです。プロはべつとして、一般の方が、やっぱりカメラは一眼レフだといっているのは、当方には理解できません。ミラーレスはデメリットがなく、大きなメリットがあるのです。このメリットの生かし方をあえて、知らしめずに伏せておこうとする一眼レフ陣営の魂胆がまだカメラ業界を誘導しているのです。例えば、最近のカメラ雑誌で高画素数カメラの比較をやって点数をつけていますが、ここにミラーレスのメリットは一言も言及されていませんし、点数や順位に加味されることはありません。
ミラーレスのメリットを理解していない方にとっては、当方が書いた18にもわたるSony α7RIIの試写で述べていることは、まったく興味ないことでしょうし、第一何言っているのか理解できないでしょう。一眼レフを使っていらっしゃる方でSony α7RII購入に興味ある方は、せめて一眼レフでライブビューを使ってから、Sony α7RIIを検討された方がいい。ライブビューに興味ないなら、Sony α7RIIに40万円だしてもしょうがない。
2、APS-CのSony α6000のファインダーとか、マイクロフォーサーズのフィンダーからフルサイズのファインダーに写るとほっとしたものです。さらにSony α7RIIのファインダーは色々な改良が施されていて、Sonyα7Rのファインダーですら、一時代前のファインダーと思ってしまうほどです。 Sony α7RIIのファインダーはじわりとその感触の良さがしみ込んできて、手放せなくなるのです。ファインダーを使わない、液晶派は問題外です。Sony α7RIIを買おうなどと思わないほうがいい。Sony α7RIIを買ったけれど、合わないから直ぐ売ったとネットに書いている人がいました。Sonyの新製品に対するネガティブキャンペーンはいつもひどいもので、これも巧妙なネガティブキャンペーンかもしれませんが、Sonyのフラッグシップだからといって、何も考えずに買うのは止めたほうがいい。
3、Sony α7RIIは高画素数のカメラですから、基本は三脚を立てて、じっくりと一枚一枚撮影してゆくカメラです。三脚を使ったことが無い方で、手振れ補正が付いて、AFが進歩したからSony α7RIIを使えるとおもったら大間違い。三脚を使ったことない方はSony α7RIIを買おうなどと思わないほうがいい。Sony α7IIがベターです。 当方のこれまでの試写は全て手持ちです。これでも撮れるくらいSony α7RIIは寛容ですが、厳密にいうと撮れていません。Sony α7RIIの高画素数を生かす精度を手持ちで撮ろうと思っても、なまじの腕では撮れません。AFでもMFでも同じです。5軸手振れ補正とAFがあれば大丈夫と思う方もSony α7RIIを買わない方がいい。5軸手振れ補正はピントのブレは助けてくれないし、AFはこちらの思ったところに焦点を合わせるわけではなく、カメラの都合のいいところに焦点を合わせているにすぎません。現在のAFで十分だと言う方はSony α7IIがベターです。
4.Sony α7RIIのセンサー高画素数は充分に効果があります。撮影した絵をトリミングして拡大することがあたりまえになりました。昔はトリミングするやつはカメラマンの風上にも置けないと言われていましたが、高画素数カメラはそんな禁止条項は意味ありません。今回も300mmで撮る場面を77mmで平気で撮っています。最終的絵が良ければ、それでよし、トリミングが可能性をぐんと広げています。撮れる絵は高画素数が低画素数より常に絶対に良いとは言えません。バランスの問題で、Sonyα7Sは低画素数ですが、場合によってはいい絵をつくります。当方は高画素数の絵が好きですから、最新のSony α7SIIよりSony α7RIIを選択しているということです。トリミング拡大に関しては、Sony α7RIIの勝ちにきまっているので、議論の余地ないメリットです。
5、Sony α7RIIの高感度特性はISO6400までは自由に使えると思います。ISO10000を超すとノイズが気になりだしますが、確かにSony α7Rより改良されています。当方の経験ではSonyα7SでもISO10000を超すとノイズが気になるので、同じこと、特に高感度撮影が興味ある方以外はSony α7RIIで十分でしょう。
6、高画素数のカメラはレンズにたいする要求が違います。高倍率ズーム一本つけて撮影して満足している方はSony α7RIIを買っても意味ありません。高画素数のカメラはレンズ一本一本の味の違いを見分けるのですから、その違いを楽しむ人にとってのみSony α7RIIは意味あるのです。レンズもカメラも設計する最終段階は人の感覚で設定を決めると思っています。なにを良しとするかは、測定の数値ではなく、人の感覚です。よって、レンズもカメラもみな味が違うのです。 ましてやカタログに載っている数値では、ほんの一部しかわかりません。 本当に美味しい魚とスーパーの魚(例外はありますが)との味の違いが解らない方がいますが、それは美味しい魚を食べたことが無いから解らないか、全然味の違いに興味ないかでしょう。レンズの味の違いが解らない方や興味ない方はSony α7RIIを買っても意味ありません。
7、一つだけ当方にわからないことはAFの問題です。ニコンやキャノンの一眼レフはAFを誇っています。一方で、ソニーα6000やSony α7RIIはインテリジェントAFとかいって、これも最新鋭AFを誇っています。当方にとって、AFとはある時には使えるが、あるときには使えない、その比率は5分5分なのです、少なくともSonyやニコンD800Eの経験では。 これが9割以上使えるなら、AF主体で考えますが、5分5分だとAFつかってダメならMFへシフトというのは面倒でアホくさい、最初からMFでやるほうが速い。キャノンを使っている写真クラブの方に聞いても、藪の中の鳥はAFでは撮れないといっています。ニコンに最新鋭300mm単焦点レンズで鳥をバシバシ撮っている方に、当方がヒガンバナにクロアゲハのシーンを撮った同じ日に同じ状況で撮った写真を見せていただきました。どうだ良くて撮れているだろうというので、チョウの表情は撮れていますかときいたら、そこまでは無理といいます。つまり、AFの歩留まりは目的によるのです。 当方のようなマクロ撮影中心ではAFは基本的に無理です。 先日の浜離宮庭園のコスモス畑では、何組ものプロカメラマンが結婚式のあとの記念撮影を行っていました。いずれも、一眼レフ・デカズーム・AFでの撮影です。当方もポートレートは圧倒的にAFがベターと思っています。ヒトの表情は瞬時に変わるので、MFでは撮られる側に負担をしいることになります。子供の運動会やペットの飛び跳ねるのを撮るのが目的の方が多いでしょうから、これは無論AFです。連写速度5コマ/秒のSony α7RIIは全然向いていません。でも、子供さんや彼女・彼氏の深い内面まで撮ろうというならSony α7RIIにペンタックスlimited3兄弟でもつけて撮ったら、驚くほどの写真がとれるでしょう。
8、ミラーレスの絶対的メリットはどのメーカーのレンズでも付けられるということ(例外はありますが)ですから、どれだけ広い範囲のレンズに対して、使える絵が撮れるかという許容能力が問われます。Sony α7Rはフォクトレンダーの広角領域レンズで、色かぶりや、いやな周辺減光があり、オールドスタイル・レンズでの使用が制限されていました。Sony α7RSにつづいて、Sony α7RIIではその問題が解消されました。Sony α7RSは低画素数ですが、Sony α7RIIはSony α7RSの2.5倍の画素数を持ちながら、問題を解消した点が、当方にとって、Sony α7RIIの最大のメリットです。カメラ雑誌はなかなかこういうメリットは書きません。ミラーレス+オールドスタイル・レンズという組み合わせで撮影する人はマイナー・ポピュレーションだから、書いてももうからないし、オールドレンズといっても無限の組み合わせがあるから書きにくい。オールドスタイル・レンズは原則MFです。Sony α7RIIの高画素数とMFのバッティングを解消するすべを納得しないかぎり、オールドスタイル・レンズは使えません。当方はSony α7RIIのAFに弱点があることから、Sony α7RIIを最も生かすのはSony α7RII+オールド/オールドスタイル・レンズの組み合わせであると結論しました。興味ある人はマイナーですから、こんなこと書いても受けないことは分かっていますが、一方このマイナー・ポピュレーションにとっては、当方のレポートは役に立つはずです。Sony α7RII+オールド/オールドスタイル・レンズの情報は貴重なのです。
9、Sony α7RIIに不満な点が2つあります。
1)フラッグシップだから重くていいと思わないでください。フラッグシップこそ、さらに軽くしてください。もともとミラーレスは軽いのがメリットなのですから、軽いことこそかっこいいという感覚を作りださねば。そのために必死の努力をしてください。そのために価格が高くなってもいい。
2)AFが不満です。いまのAFでは高画素数を生かせません。キャノンやニコンの高画素数カメラはスタジオを主として、フィールドでも重たい機材を担いで撮るたぐいのカメラと思っているのですが、Sony α7RIIはシチュエーションを選ばすに爽快に使える高画素数のカメラをめざしているはずです、でも今のAFでは無理です。α6000での使い方をSony α7RIIにスライドさせて、だから、インテリジェントAFもスライドさせたといってもダメです。Sony α7RIIでは違った考え方でAFを作らなければ。Sony α7RIIは全体バランスのなかでAFにぼこっと落とし穴があります。 仮に、このAFがカメラ業界で現在最高のAFだとしても、とにかく結果としてダメです。Sony α7RIIの他のメリットとバランスしません。
当方はAFオンチを自称していますので、オンチのいうことにすぎないのかもしれません。でもあえて、AFがダメと言っておきます。
この2点が達成されて、40万円なら、もっと有頂天になっていたでしょう。現状ではまあこんなもんでしょうという感じです。
上記以外の問題点、見た目やバッテリー寿命なぞ当方にはどうでもいいことで、議論するに値しません。当方はいつも予備バッテリーを2個持って行きます。何も問題ありません。最近Sonyα7カメラに2つバッテリーがついてくるので、ごろごろバッテリーだらけです。
以上、4K動画はまったくさわっていないので、今の所、その印象は抜きの評価です。あしからず。
2015-10-1
最後にSony α7RIIの総評を書きます。
1、何度も書きますが、ミラーレスの優位点は、1)ほとんどのメーカーのレンズを装着することが出来きること。これは絶対的優位点です。 2)常にセンサー上の電気的情報をリアルタイムでファインダー上で見ることが出来ること。特に拡大して見ることが容易なために、MF撮影でも拡大してピントを合わせることが出来ます。暗いところでも、適正露出にカメラが合わせてくれれば、その画像を見ることができます。 一眼レフの場合はミラーを上げて、センサー上の電気的情報をライブビューとして見ることができるので、同じ事なのですが、あくまで、ミラーで光学的にファインダーでみることが主体に設計されているので、ライブビューはいろいろ制約があります。第一、ライブビューがいいなら、ミラーは余計なものということになります。3)一眼レフに比してミラーが無いために重量を軽く、形をコンパクトにできます。
この常にライブビュー見ているメリットに対して、実態に対して画像が遅れるというデメリットがありましたが、現在、当方は全くそのデメリットを感じることはありません。メリットの方がずっと大きい。 ここ数年の間に改良されたことですから、いつまでも昔のうわさを信じてミラーレスはいやだというのは一眼レフ陣営のミラーレス排斥プロパガンダの罠に落ちているということです。プロはべつとして、一般の方が、やっぱりカメラは一眼レフだといっているのは、当方には理解できません。ミラーレスはデメリットがなく、大きなメリットがあるのです。このメリットの生かし方をあえて、知らしめずに伏せておこうとする一眼レフ陣営の魂胆がまだカメラ業界を誘導しているのです。例えば、最近のカメラ雑誌で高画素数カメラの比較をやって点数をつけていますが、ここにミラーレスのメリットは一言も言及されていませんし、点数や順位に加味されることはありません。
ミラーレスのメリットを理解していない方にとっては、当方が書いた18にもわたるSony α7RIIの試写で述べていることは、まったく興味ないことでしょうし、第一何言っているのか理解できないでしょう。一眼レフを使っていらっしゃる方でSony α7RII購入に興味ある方は、せめて一眼レフでライブビューを使ってから、Sony α7RIIを検討された方がいい。ライブビューに興味ないなら、Sony α7RIIに40万円だしてもしょうがない。
2、APS-CのSony α6000のファインダーとか、マイクロフォーサーズのフィンダーからフルサイズのファインダーに写るとほっとしたものです。さらにSony α7RIIのファインダーは色々な改良が施されていて、Sonyα7Rのファインダーですら、一時代前のファインダーと思ってしまうほどです。 Sony α7RIIのファインダーはじわりとその感触の良さがしみ込んできて、手放せなくなるのです。ファインダーを使わない、液晶派は問題外です。Sony α7RIIを買おうなどと思わないほうがいい。Sony α7RIIを買ったけれど、合わないから直ぐ売ったとネットに書いている人がいました。Sonyの新製品に対するネガティブキャンペーンはいつもひどいもので、これも巧妙なネガティブキャンペーンかもしれませんが、Sonyのフラッグシップだからといって、何も考えずに買うのは止めたほうがいい。
3、Sony α7RIIは高画素数のカメラですから、基本は三脚を立てて、じっくりと一枚一枚撮影してゆくカメラです。三脚を使ったことが無い方で、手振れ補正が付いて、AFが進歩したからSony α7RIIを使えるとおもったら大間違い。三脚を使ったことない方はSony α7RIIを買おうなどと思わないほうがいい。Sony α7IIがベターです。 当方のこれまでの試写は全て手持ちです。これでも撮れるくらいSony α7RIIは寛容ですが、厳密にいうと撮れていません。Sony α7RIIの高画素数を生かす精度を手持ちで撮ろうと思っても、なまじの腕では撮れません。AFでもMFでも同じです。5軸手振れ補正とAFがあれば大丈夫と思う方もSony α7RIIを買わない方がいい。5軸手振れ補正はピントのブレは助けてくれないし、AFはこちらの思ったところに焦点を合わせるわけではなく、カメラの都合のいいところに焦点を合わせているにすぎません。現在のAFで十分だと言う方はSony α7IIがベターです。
4.Sony α7RIIのセンサー高画素数は充分に効果があります。撮影した絵をトリミングして拡大することがあたりまえになりました。昔はトリミングするやつはカメラマンの風上にも置けないと言われていましたが、高画素数カメラはそんな禁止条項は意味ありません。今回も300mmで撮る場面を77mmで平気で撮っています。最終的絵が良ければ、それでよし、トリミングが可能性をぐんと広げています。撮れる絵は高画素数が低画素数より常に絶対に良いとは言えません。バランスの問題で、Sonyα7Sは低画素数ですが、場合によってはいい絵をつくります。当方は高画素数の絵が好きですから、最新のSony α7SIIよりSony α7RIIを選択しているということです。トリミング拡大に関しては、Sony α7RIIの勝ちにきまっているので、議論の余地ないメリットです。
5、Sony α7RIIの高感度特性はISO6400までは自由に使えると思います。ISO10000を超すとノイズが気になりだしますが、確かにSony α7Rより改良されています。当方の経験ではSonyα7SでもISO10000を超すとノイズが気になるので、同じこと、特に高感度撮影が興味ある方以外はSony α7RIIで十分でしょう。
6、高画素数のカメラはレンズにたいする要求が違います。高倍率ズーム一本つけて撮影して満足している方はSony α7RIIを買っても意味ありません。高画素数のカメラはレンズ一本一本の味の違いを見分けるのですから、その違いを楽しむ人にとってのみSony α7RIIは意味あるのです。レンズもカメラも設計する最終段階は人の感覚で設定を決めると思っています。なにを良しとするかは、測定の数値ではなく、人の感覚です。よって、レンズもカメラもみな味が違うのです。 ましてやカタログに載っている数値では、ほんの一部しかわかりません。 本当に美味しい魚とスーパーの魚(例外はありますが)との味の違いが解らない方がいますが、それは美味しい魚を食べたことが無いから解らないか、全然味の違いに興味ないかでしょう。レンズの味の違いが解らない方や興味ない方はSony α7RIIを買っても意味ありません。
7、一つだけ当方にわからないことはAFの問題です。ニコンやキャノンの一眼レフはAFを誇っています。一方で、ソニーα6000やSony α7RIIはインテリジェントAFとかいって、これも最新鋭AFを誇っています。当方にとって、AFとはある時には使えるが、あるときには使えない、その比率は5分5分なのです、少なくともSonyやニコンD800Eの経験では。 これが9割以上使えるなら、AF主体で考えますが、5分5分だとAFつかってダメならMFへシフトというのは面倒でアホくさい、最初からMFでやるほうが速い。キャノンを使っている写真クラブの方に聞いても、藪の中の鳥はAFでは撮れないといっています。ニコンに最新鋭300mm単焦点レンズで鳥をバシバシ撮っている方に、当方がヒガンバナにクロアゲハのシーンを撮った同じ日に同じ状況で撮った写真を見せていただきました。どうだ良くて撮れているだろうというので、チョウの表情は撮れていますかときいたら、そこまでは無理といいます。つまり、AFの歩留まりは目的によるのです。 当方のようなマクロ撮影中心ではAFは基本的に無理です。 先日の浜離宮庭園のコスモス畑では、何組ものプロカメラマンが結婚式のあとの記念撮影を行っていました。いずれも、一眼レフ・デカズーム・AFでの撮影です。当方もポートレートは圧倒的にAFがベターと思っています。ヒトの表情は瞬時に変わるので、MFでは撮られる側に負担をしいることになります。子供の運動会やペットの飛び跳ねるのを撮るのが目的の方が多いでしょうから、これは無論AFです。連写速度5コマ/秒のSony α7RIIは全然向いていません。でも、子供さんや彼女・彼氏の深い内面まで撮ろうというならSony α7RIIにペンタックスlimited3兄弟でもつけて撮ったら、驚くほどの写真がとれるでしょう。
8、ミラーレスの絶対的メリットはどのメーカーのレンズでも付けられるということ(例外はありますが)ですから、どれだけ広い範囲のレンズに対して、使える絵が撮れるかという許容能力が問われます。Sony α7Rはフォクトレンダーの広角領域レンズで、色かぶりや、いやな周辺減光があり、オールドスタイル・レンズでの使用が制限されていました。Sony α7RSにつづいて、Sony α7RIIではその問題が解消されました。Sony α7RSは低画素数ですが、Sony α7RIIはSony α7RSの2.5倍の画素数を持ちながら、問題を解消した点が、当方にとって、Sony α7RIIの最大のメリットです。カメラ雑誌はなかなかこういうメリットは書きません。ミラーレス+オールドスタイル・レンズという組み合わせで撮影する人はマイナー・ポピュレーションだから、書いてももうからないし、オールドレンズといっても無限の組み合わせがあるから書きにくい。オールドスタイル・レンズは原則MFです。Sony α7RIIの高画素数とMFのバッティングを解消するすべを納得しないかぎり、オールドスタイル・レンズは使えません。当方はSony α7RIIのAFに弱点があることから、Sony α7RIIを最も生かすのはSony α7RII+オールド/オールドスタイル・レンズの組み合わせであると結論しました。興味ある人はマイナーですから、こんなこと書いても受けないことは分かっていますが、一方このマイナー・ポピュレーションにとっては、当方のレポートは役に立つはずです。Sony α7RII+オールド/オールドスタイル・レンズの情報は貴重なのです。
9、Sony α7RIIに不満な点が2つあります。
1)フラッグシップだから重くていいと思わないでください。フラッグシップこそ、さらに軽くしてください。もともとミラーレスは軽いのがメリットなのですから、軽いことこそかっこいいという感覚を作りださねば。そのために必死の努力をしてください。そのために価格が高くなってもいい。
2)AFが不満です。いまのAFでは高画素数を生かせません。キャノンやニコンの高画素数カメラはスタジオを主として、フィールドでも重たい機材を担いで撮るたぐいのカメラと思っているのですが、Sony α7RIIはシチュエーションを選ばすに爽快に使える高画素数のカメラをめざしているはずです、でも今のAFでは無理です。α6000での使い方をSony α7RIIにスライドさせて、だから、インテリジェントAFもスライドさせたといってもダメです。Sony α7RIIでは違った考え方でAFを作らなければ。Sony α7RIIは全体バランスのなかでAFにぼこっと落とし穴があります。 仮に、このAFがカメラ業界で現在最高のAFだとしても、とにかく結果としてダメです。Sony α7RIIの他のメリットとバランスしません。
当方はAFオンチを自称していますので、オンチのいうことにすぎないのかもしれません。でもあえて、AFがダメと言っておきます。
この2点が達成されて、40万円なら、もっと有頂天になっていたでしょう。現状ではまあこんなもんでしょうという感じです。
上記以外の問題点、見た目やバッテリー寿命なぞ当方にはどうでもいいことで、議論するに値しません。当方はいつも予備バッテリーを2個持って行きます。何も問題ありません。最近Sonyα7カメラに2つバッテリーがついてくるので、ごろごろバッテリーだらけです。
以上、4K動画はまったくさわっていないので、今の所、その印象は抜きの評価です。あしからず。