小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

Newアート考察3 伝統工芸に<革新>はあるか? 必要か? その8 富山市ガラス美術館-1

2020-04-12 17:19:31 | 日記
Newアート考察3 伝統工芸に<革新>はあるか? 必要か? その8 富山市ガラス美術館-1

今日は旅の最終日。金沢から新幹線に乗って富山は直ぐ。富山駅から路面電車で数駅、富山市ガラス美術館に向かいます。


富山市ガラス美術館


リノ・タリアピエットラの展覧会が目的です。



美術館周辺で朝食をとれるところがあるだろうとおもっていたのですが、何もありません。美術館の中のカフェでなにやら豪華なスイーツ朝食となりました。カフェにはスイーツしかないのです。お麩のパンケーキにアイスクリームがよく合います。



しらなかったのですが、この美術館は隈研吾さんの設計でした。なかなか心地の良い建物です。

展示会場の2/3は撮影OK、1/3は撮影禁止でした。この区分けの意味は分かりません。
まずは、撮影OKの作品から。展示のながれとは無関係に載せます。

リノ・タリアピエットラの作品にはここで初めて会いました。カタログでの彼の紹介文を超コンパクトにすると以下のようになります。
<リノ・タリアピエットラはイタリアのヴェネチアングラス生産の中心地ムラーノ島、1934年生まれ。小さいころからガラス工房で働き、吹きガラス職人となる。34才で職人に与えられる作品賞をとってからムラーノ島随一のマエストロになってゆきます。ムッリーナ工房を中心とし、多くの賞をとり、45才あたりからムラーノ島とアメリカを行き来するようになる。日本も含め、世界各地で活躍し、その土地の分化、風土からのインスピレーションを取り込んで作品を作り続けている。25年前にタリアピエットラは富山ガラス造形研究所でワークショップを開いて学生にテクニックを披露した経緯がある>

それぞれの作品の説明をごちゃごちゃ書くより、ただ、ただリノ・タリアピエットラの驚くべき魅力を味わいましょう。







このカッティングがとても魅力的です。



この危なっかしい置きかたで大丈夫なのか、係の方に聞いてみると特殊な接着剤で貼ってあるとのことでした。この一か月後くらいに能登で大きな地震がありました。富山の展示会も、能登島の展示会も終了していたので大丈夫だったのでしょう。ここの作品が日本で壊れてしまったら、そりゃ嘆きますよ。





リノ・タリアピエットラの作品作成現場のビデオが上映されていました。炉で溶かしたガラスを吹いて、型にいれ、色々な道具で形を変形させ、また炉に入れる、この操作を繰り返して、次第に出来上がってゆきます。綿密な設計図があるわけではなく、リノ・タリアピエットラの頭にあるイメージが基になってアドリブで作られてゆきます。大事なことは3,4人の方が集まって、流れ作業で1つの作品を作る、見事な共同作業となっている事です。まるで、ジャズのトリオかクインテットのアドリブ演奏のようです。とても他の方にはまねできません。彼の作品はただ唖然とするだけです。







































もう何も言うことがありません。
リノ・タリアピエットラはここにきて初めて知りました。こんなガラス・アートが存在することすら知りませんでした。呆然とするだけです。

富山市ガラス美術館レポートは長くなったので次回にパート2として続きを載せます。2パートでもカットするには惜しい作品がたくさんあります。次回のリノ・タリアピエットラはさらに素晴らしい作品です、ご期待ください。



コメント
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