小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

コロナ対策2020-4-28

2020-04-28 20:04:42 | 日記
コロナ対策 2020-4-28
前回のコロナ対策からまた一週間がたちました。

新型コロナウイルスと人の命の間にある2つの<最終砦>に関して書きます。
まずは最終砦を固めるのが筋でしょう。
1は<医療体制>です。<医療体制>がちゃんと機能しないと、新型コロナウイルスばかりでなく、全ての病気に対する最終砦が崩れます。
2は<抗体>です。感染症に対抗する体の最終砦は<抗体>です。新型コロナウイルスに対する<抗体>のでき方が解らなければ最終砦は崩れます。


1、<医療体制が潤沢に動き出す>まで緊急事態宣言を継続すべき。
自粛規制は最終砦である<医療体制>をちゃんと機能させる状態にすることが目的であることをしっかり認識する必要があります。自分が感染したり、感染させたりすることを防止するために自粛すると考えてはいけません。そうすると、これくらいなら感染しないだろうと言い出す人が出てきます。車で出かけて事故をおこせば病院に運ばれます。現在の医療体制に対する負担を与えます。医療体制に対する負担を最低にするために自粛規制をしているのです。

現在の自粛規制を緩和するタイミングの決め手は、接触8割減でなく、発表される見かけの感染者数減でもない。メディアは殆ど触れないが、この決め手は<医療体制が潤沢に動き出す時>です。<医療体制崩壊を防ぐ>ではない、ギリギリの状態ではだめなのです。<医療体制が潤沢に動き出す>です。なぜなら、また次に来る2波に対抗できる体制がそれまでに構築出来ていなければ、この戦いはエンドレスになってしまうからです。

このウイルスの2大特徴、1)無症状で他人に感染させる感染者が全感染者の50%存在する。2)重症化する感染者が把握している感染者の20%存在する。この意味を分かっているつもりだが、本当はわかっていない人が殆どでしょう。2)に関しては有名人の死によって実感する方が多いが、1)に関しては日本において何もデータが無い為にだれも実感していない。
人のマスは実感しないことには反応しない。隣の人が無症状患者であるかもしれなくても気にしない。同じ人がコロナ陽性と判明すると、途端に極端な差別が始まる。情けないが、そういうものなのです。

当方の3週間前のコロナ対策2020-4-9ブログにおいて、<無症状感染が他人に感染させる力が弱い為に、見えない感染者は幾何級数的には増えない、しかし、着実に増加している。現在おそらく数万人東京に存在しているであろう>と書きました。現在、病院への入院患者の無作為のPCR検査の結果、無作為の抗体検査、海外からの情報等から考えて、現在は東京に見えない新型コロナ患者が数%、すなわち数十万人存在していると思われます。まだたいした数ではありません。一日に5人くらいに出くわす程度でしょう。(一旦オーバーシュートに入れば、見えない感染者の感染力が低いなどとは言っていられない。フェーズが変わって幾何級数的に増加し始める。これは非常事態宣言で寸前のところで一応止められた。) 今回の自粛で見えない新型コロナ患者は大幅に減少すると推測されます。しかし、すでに病院、介護施設、家庭内に侵入したクラスターが火種となって患者数を一定数維持するでしょう。これらが、医療体制を直接、間接に圧迫することが1か月は続くでしょう。

自粛対策は病院へ向かう患者数を限りなく減らすことにより、その間に医療体制を立て直して、医療体制を潤沢に動かせるようにすることが目的です。
さらにこの1か月でどうしてもきちんとした体制を作らなければならないことがあります。それは検査体制と隔離体制です。これは一番最初にやるべきことでした。5月一か月の間にそれをやり、検査体制、隔離体制、医療体制の三位一体体制を確立して、6月から仕切り直しするのです。これはどうしてもやらなければならない。

もう患者数は激減しているから、三位一体体制などもうどうでもいいじゃないのという意見が多数出てくるでしょう。それは正に上述の1)無症状感染者が50%存在する意味を理解していないということです。
火種はくすぶり、再度発火することは明白なのです。この自粛は単に仕切り直しの時間を作ったと認識するべきです。
検査体制、隔離体制、医療体制の三位一体体制を確立しておかないと、再び感染者が増加して、2回目の自粛は、経済的打撃、その他社会的打撃、精神的打撃が大きすぎて、国民はついてこない事態となる。色々な形で摩擦が起き、法的規制強化と経済打撃のぶつかり合いが激しくなり、ただ、だらだらと不穏な時間が過ぎて行く結果となります。

検査体制、隔離体制、医療体制の三位一体の確立は、各ワイドショウもモーニングショウ玉川氏も騒ぎ続けているし、地域の長、医療関係者もよくわかっているから、1か月あればなんとかなるでしょう。無論現場の方はとんでもなく大変ですが。
我々の出来ることと言えば、ただ患者を増やさないように、ひたすらステイホームしかありません。

2、調査研究を支援しましょう。
新型コロナウイルスに対する<抗体>のでき方が解らなければ最終砦は崩れます。どうしても、それを知る必要があります。


偉い医療関係者が皆さん、テレビで質問に答える時に、それはまだ分かっていないので、なんともいえませんと涼しい顔で言うのです。何か調査研究は海外の報告を待つのが当然と思っているように見えるのです。今、調べなければならいことがいっぱいあるでしょう。
一方、現在は臨戦態勢だから調査研究など考える方がおかしいという方が多いでしょう。一つの疑問が解ければ、打つ手は大きく変わるのです。闇の中であーでもない、こーでもないというから不安が増大するのです。偉い医療関係者も実態がわからないから、統一見解は無い、各自あーでもない、こーでもないと言っているので、専門家がこれでは一般の方は何を信じていいのかわからない。

当方が一番知りたいことは、感染者が抗体を獲得する状況を知ることです。どのような症状を持つ者が、各年齢において、種々の基礎疾患を持った感染者が、どれくらいの抗体を作りそれが経時的にどのように変化するか、です。当然、並行して患者さんにおける新型コロナウイルスの存在状態を出来る限り知る必要があります。肺や咽頭ばかりでなく、腸管、血管、腎臓などコロナウイルスの存在は多岐にわたっています。出来るだけ知る必要があります。これはPCR検査でいいのです。抗体の出来具合は、雑把な中国製キットでなく、精密な抗体測定キットが必要です。日本のベンチャーがこのようなキットを開発していると聞きます。
WHOは感染したからと言って抗体が出来るとは限らない、また感染しないという根拠はないといいます。こんな曖昧な表現は、抗体パスポートの乱用を懸念しての発言であることはわかっていますが、当方にとって迷惑なだけで、なにも役に立たない発言です。多くの人に抗体ができない、あるいはすぐ抗体が消えてしまう、あるいは複数種類の新型コロナウイルスが蔓延しているとしたら、人口の60%から70%が免疫を持たないと感染症は終息しないという考え方自体が意味ないものになり、ワクチンに対する期待が大きく低下する、ようするに打つ手がない、ずっと新型コロナと付き合わねばならないということを意味するわけです。これをWHOがぬけぬけと公言するのでしょうか? こんなWHOの話を気にする必要はありません。要するにわからないと言っているので、分かればいいのです。それならば誰かの報告を待っていないで、自ら調査研究しましょう。

現場の治療にあたっている医療関係者は臨戦態勢で手があくはずはありません。しかし、現場では動けない医療基礎研究者はいっぱいいます。彼らは何をしたらいいかは知っているはずです。足りないのは資金と統括する求心力のあるヘッドです。
送られてきた2枚の小さなアベノマスクを見ながらこのお金が、医療基礎研究者といくつかのベンチャー(別に、チャレンジしているところならベンチャーでなくても大企業でもいいのです)に投資されれば、いくつもの闇が消えるだろうに、と思うのです。当方にはその力がないですが、だれかクラウドファンディングを立ち上げて、有志で、医療基礎研究者といくつかのベンチャーで結成される調査研究チームにお金を集めることが出来ないかと思うのです。

治療薬やワクチン開発にお金をそそぐ、それは当然です。日本の政府もこのようなわかりやすい実用研究にお金を傾注することはこれまでもずっとやってきました。その分基礎研究からお金を引き揚げてきたのです、ここでいう調査研究は漫然とした基礎研究ではありません。実用に直結しているのです。当方は大企業社員時代は実用研究ばかり考えずに基礎研究をやらねばならないと主張し続けてきました。その後、自分でベンチャーを立ち上げて、この頃の考えがとんでもなく甘いことを実感したのです。毎日、毎日どうやって従業員に給料を払うかを考える日々を過ごしてきたのです。しかし、基礎研究を捨てることはありませんでした。 実用研究がいい基礎研究がいいという話ではない、漫然と基礎研究をやる必要があるという生っちょろい話ではなく、全体の戦略に従って、必要ならどこまでも、大企業で考えていた以上に基礎に迫ることが必要である。肝心なのは全体の戦略だという考えで動いてきました。

イギリス、ドイツ、アメリカ等欧米は目の前の対策を取ると同時に1)常に並行して必要な調査研究を行う。2)新型コロナ対策で行われた事の記録をきちんと保存し、将来の対策の検討の材料とする。ことを当たり前のこととして実行しています。

戦時体制でもこの2点が出来なければ、一流の国家とは言えません。この新型コロナ危機を契機に、日本の体制を変えませんか。戦後、政府の権力を抑えてきたことに対して、政府の権力を増大させようというのではありません。全体の戦略をもっと明確に、論理的に、意志を持って建てましょう。現在の政府は3強(大企業、大都市、アメリカ)頼りのなれ合い政治、問題を塗りつぶしてわからなくすることだけはとびぬけた能力を持つ政府、これ以上つづけるのは無理です。新型コロナ災い転じて福となしましょう。国民が変わらないと政府は変わらないのです。これで、高温高湿度の夏が来て、いつのまにか新型コロナが消滅し、めでたしめでたしとなり、うやむやに終わることになったら、むしろ心配です。




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