俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

人日

2024-01-07 | 俳句・新年・時候

 

 

人日や宥坐之器に水溢れさせ

 

 

 

ニコライ堂

 

 

一月七日のことをいう。

江戸時代は五節句の一つとされた。

 

 

 

湯島聖堂

 

 

 

古来、宮中では白馬(あおうま)の節会が行われ、七種粥を食べて祝った。

 

 

 

神田明神

 

 

 

「人日」は中国の前漢時代に、七日に人を占ったことによる。

 

 

 

 

 

 

湯島聖堂に宥坐之器(ゆうざのき)があった。

「宥坐」は身近、身の回りという意味。

「宥坐之器」は自らの戒めとするために身近に置いてある道具のこと。

桓公(かんこう)の墓にあった器は「水が入っていない空の時は傾き、水を適度に入れると真っ直ぐに立ち、水が満ちるとひっくり返り全てこぼれる」という。

孔子はこれをもって中庸の大切さを説いたという。

人日の今日、宥坐之器に水を入れて溢れさせてみた。

器は見事にひっくり返り、水が全部こぼれてしまった。

 

 

 

力石

 

 

人日の触れてみたりし力石

 

 

 


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