人日や宥坐之器に水溢れさせ
ニコライ堂
一月七日のことをいう。
江戸時代は五節句の一つとされた。
湯島聖堂
古来、宮中では白馬(あおうま)の節会が行われ、七種粥を食べて祝った。
神田明神
「人日」は中国の前漢時代に、七日に人を占ったことによる。
湯島聖堂に宥坐之器(ゆうざのき)があった。
「宥坐」は身近、身の回りという意味。
「宥坐之器」は自らの戒めとするために身近に置いてある道具のこと。
桓公(かんこう)の墓にあった器は「水が入っていない空の時は傾き、水を適度に入れると真っ直ぐに立ち、水が満ちるとひっくり返り全てこぼれる」という。
孔子はこれをもって中庸の大切さを説いたという。
人日の今日、宥坐之器に水を入れて溢れさせてみた。
器は見事にひっくり返り、水が全部こぼれてしまった。
力石
人日の触れてみたりし力石