俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

2010-03-26 | 俳句・春・植物


気儘(きまま)なる朝の散策山すみれ

スミレ科の多年草。日本には、エイザンスミレ、タチツボスミレなど約50種が各地の山野に自生。花を横から見ると大工道具の墨入れに似ているところからこの名がついたという。≪春の野にすみれ摘みにと来しわれぞ野をなつかしみ一夜寝にける≫山部赤人の万葉歌がある。朝の散策の山路で菫を見つけた。紫色の小さな花がつつましく、愛らしかった。

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菫草独りの時間大切に


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桃の花

2010-03-25 | 俳句・春・植物


海見ゆる丘に登りぬ桃の花

バラ科の落葉小高木。中国原産。採果用と観賞用の品種があり、後者のハナモモは、白、鮮紅色、緋色、八重など様々な花をつける。丘を登ると、海や島々が眺められる見晴らしのよい所に出た。そこに桃の花が満開に咲いていた。

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桃咲いて雨催なる旅の空


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木五倍子(きぶし)の花

2010-03-24 | 俳句・春・植物


ホテルより朝の散策花木五倍子

キブシ科の落葉低木。山地に自生。雌雄異株で、雄株は黄色、雌株は緑色の花を垂らす。五倍子(ふし)の代用として黒色染料に用いたのでこの名がついた。江戸時代には、お歯黒の材料として用いられたという。ホテルでの朝食後、裏山に散策に出た。山には、木五倍子の花があちらこちらで咲いていた。

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花木五倍子一息ついてゐたりけり


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春の川

2010-03-23 | 俳句・春・地理


宇治橋に檜の香あり春の川

春の川は水嵩を増して豊かに流れる。晴れていると日の光にきらきらとしてのどかで春らしい。しかし、春は雨の日も多く、そんな日の川は暗く流れる。伊勢神宮の内宮を参拝した。入口の宇治橋は昨年十一月に造り替えられたばかりで、まだ檜の香りが残っていた。その下を春の川が流れて行った。

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宇治橋


御手洗場(みたらし)

清めんと手を浸しけり春の川


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海女

2010-03-22 | 俳句・春・人事


真珠貝採りて吹かれぬ海女の笛

海女は、海に潜り、あわぴやさざえなどの貝や海藻類を採って生活する女性。鳥羽の真珠養殖の海を訪れた。磯着を着た海女が真珠貝を採るのが見られた。深さ六メートルの海を潜った海女は、浮かび上ると口笛を吹いた。これは深い海を潜った後いきなり息をしてはならず、口を細めて息を吐き出すために口笛のように鳴るものである。これを「磯笛」といい、俳句では「海女の笛」という。どことなく哀切感があった。

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桶の後海女は体を海へ投ぐ


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