俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

雛罌粟

2015-05-16 | 俳句・夏・植物




見渡せりなぞへの万の雛罌粟を



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



ケシ科の越年草。

ヨーロッパ中部原産。

日本には江戸時代に渡来し、観賞用として栽培されている。







項羽の寵姫で絶世の美女虞氏が死後この花になったという伝説

から「虞美人草」とも呼ばれる。







五月頃、茎の頂に四弁花を上向きにつける。

花は赤のほか淡紅、白、紫、絞り、八重咲きなどもある。







斜面一面に雛罌粟の花が咲いていた。

その赤い花は見事というほかはなかった。





ひなげしの径ゆく若き二人かな



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

矢車草

2015-05-15 | 俳句・夏・植物




亡き人を偲び矢車草の墓



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



キク科の一・二年草。

ヨーロッパ原産。

正式には「矢車菊」で、ユキノシタ科のヤグルマソウとは別。

五~六月、細長い茎の頂に菊に似た花をつける。

花色は青、青紫が基本だが、園芸種には赤、白、桃などもある。

花の形が鯉幟の先端にある矢車に似ていることからこの名がつ

いた。







墓原に矢車草が咲いてた。

亡き人を偲びながら矢車草に近寄った。






矢車草池よりの風あれば揺れ



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鈴蘭

2015-05-14 | 俳句・夏・植物




鈴蘭に歩き疲れを癒しけり



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



ユリ科の多年草。

北海道の低地草原、本州、九州の高原に自生し、観賞用として

栽培もされる。

五~六月頃、葉の間から花茎をもたげ、釣り鐘状の白い花をい

くつもつける。

花には甘い芳香がある。







木の陰に鈴蘭が群生していた。

大分歩いてきて見つけたので、小さな花に癒される思いであった。






鈴蘭や夕日をスポットライトとし



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鉄線花

2015-05-13 | 俳句・夏・植物




昼の日を遍く受けて鉄線花



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



キンポウゲ科の落葉蔓性多年草。

中国中部地方原産。

日本には江戸時代初期に渡来。

五~六月、葉腋から長い花柄を伸ばし、白または紫の大形の花

を開くが、花弁はなく、花びらに見えるのは萼片が変形したもの。

蔓が細くて硬く、針金のようなのでこの名がある。

園芸品種のクレマチスは形状・色彩ともに多様であるが、句作で

は鉄線花として詠む。







鉄線が上を向いて開いていた。

折からの昼の日差しをいっぱいに受けていた。






鉄線の固まり咲きて眠気なし



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

繍毱花(てまりばな)

2015-05-12 | 俳句・夏・植物




聞えきし女性合唱てまり花



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ 



スイカズラか科の落葉低木。

ヤブデマリの園芸品種で、庭木として観賞される。

四~五月、紫陽花に似た白色の五弁花を毬状に群がってつける。







繍毱花がよく咲いていたので見ていると、どこかの学校からだろ

うか、女性合唱が聞えてきた。

何とも優しい気持ちになった。






午後の日を集めてをりぬ大でまり




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする