夕顔の実(げ)に暗がりの一処
ウリ科の一年生蔓草。
夏の夕方、白い五裂の合弁花をつけ、翌朝までにしぼむ。
大きな実からは干瓢を作る。
日が暮れて暗くなった一処に夕顔が白く咲いていた。
その姿は幽玄であった。
夕顔や献立のまだ決まらずに
夕顔の実(げ)に暗がりの一処
ウリ科の一年生蔓草。
夏の夕方、白い五裂の合弁花をつけ、翌朝までにしぼむ。
大きな実からは干瓢を作る。
日が暮れて暗くなった一処に夕顔が白く咲いていた。
その姿は幽玄であった。
夕顔や献立のまだ決まらずに
波斯菊交番新しくなりぬ
キク科の一年草。
北アメリカ原産。
明治初期に日本に渡来した。
五~六月頃、コスモスに似た舌状花をつける。
花弁は鮮黄色で中心に赤褐色の蛇の目模様が入る。
別名「孔雀草」「蛇の目草」と呼ばれる。
メキシコ原産のマリーゴールドも孔雀草と呼ばれている。
交番の前に波斯菊が咲いていた。
その交番は建て替えられて新しくなっていた。
夕風の立てば羽搏き孔雀草
南天の花自転車の空気入れ
メギ科の常緑低木。
東南アジア原産。
難を転ずる、火災を避けるといわれ、縁起のよい木として庭に植えられる。
六月頃、白い小さな六弁花を円錐状につける。
玄関先に南天の花が咲いている。
その下で、自転車のタイヤに空気を入れた。
花南天川に子供ら声上げて
東京湾
夏潮の散らばる船に寄せゐたり
横浜・八景島シーパラダイス サーフコースター リヴァイアサン
夏の潮流のことをいう。
野島公園展望台
夏の日差しが眩しく、潮流の色は明るい。
海の公園
初夏、梅雨の最中、梅雨明け後と海は表情を変える。
展望台から見ると、東京湾には大小の船が散らばっていた。
その船に夏潮が寄せてきていた。
夏潮に水脈曳きくるは漁船らし
雲間より夏至の夕日の輝けり
二十四節気の一つで、太陽の黄経が九〇度に達したときをいう。
陽暦六月二十一日頃にあたり、北半球では一年の内で昼間が最も長い。
梅雨の時期でもあり、昼の長さは実感しづらいが、夏至を過ぎると暑さが日々つのっていく。
今日は関東甲信地方が梅雨に入った。
朝から雨が降り続いたが、夕方に雨が上がったので散策に出た。
すると、雲間から夏至の夕日が茜色の輝きを放った。
日没後も明るかりけり夏至の空