俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

冬の夕焼

2024-11-20 | 俳句・冬・天文

 

 

温かき缶珈琲や冬夕焼

 

 

 

 

 

 

夕焼は夏の季語であるが、冬にも見られる夕焼をいう。

 

 

 

 

 

 

冬は日没も一年で最も早く、寒くもあるので、外で夕焼を楽しむことは少ない。

 

 

 

 

 

 

冬の夕焼は西空を燃え立たせて、たちまち薄れてしまう。

 

 

 

 

 

 

散策していると空は次第に冬の夕焼となった。

自動販売機で温かい缶コーヒーを買って飲みながら、冬夕焼を眺めた。

 

 

 

 

 

冬茜背(せな)に家路を急ぎけり

 

 

 

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落葉

2024-11-19 | 俳句・冬・植物

 

 

一人踏む一人の音の落葉かな

 

 

 

 

 

 

冬の間に落葉樹が落とす葉のことをいう。

 

 

 

 

 

 

梢から散った葉は風に吹かれて舞い、あるいは音もなく地上に散り敷く。

 

 

 

 

 

 

やがて山野を埋め尽くす落葉は、地表に堆(うずたか)く積もる。

 

 

 

 

 

 

落葉の上を一人で歩くと、かさかさと一人分の音がした。

 

 

 

古鎌倉街道

 

 

落葉してゐたる鎌倉古道かな

 

 

 

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冬霞

2024-11-18 | 俳句・冬・天文

 

 

展望台上れば山の冬霞

 

 

 

関八州見晴台

 

 

 

霞は春の季語だが、冬に立つ霞をいう。

 

 

 

武甲山

 

 

 

風もなく暖かい日など、霞がたなびくことがある。

 

 

 

両神山

 

 

 

冬でありながら春のような穏やかな景である。

 

 

 

 

 

 

丘陵の展望台に上った。

そこからは冬霞のたなびく山々が望まれた。

 

 

 

浅間山

 

 

冬霞峡の地蔵に手を合はせ

 

 

 

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桜落葉

2024-11-17 | 俳句・冬・植物

 

 

足止めて桜落葉に魅せられぬ

 

 

 

 

 

 

散って落ちた桜の葉をいう。

 

 

 

 

 

 

桜は他の木よりも早く黄色から赤く色づき、散ってもよく目立つ。

 

 

 

 

 

 

また、深紅に色づいた桜落葉は美しくもある。

 

 

 

 

 

 

川沿いの小道を歩いていると、桜落葉が見られた。

足を止めて見ていると、その美しさに魅せられてしまった。

 

 

 

 

 

風にまた散つたる桜落葉かな

 

 

 

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冬薔薇(ふゆそうび)

2024-11-16 | 俳句・冬・植物

 

 

久々の日差し恋ひけり冬薔薇

 

 

 

 

 

 

冬になっても花をつけている薔薇をいう。

 

 

 

 

 

 

薔薇の花が盛りとなるのは初夏と秋だが、暖地では十二月中旬まで咲き続ける。

 

 

 

 

 

 

冬枯れの中、鮮やかな小振りな花をつけている様子は健気(けなげ)で美しい。

 

 

 

 

 

 

長い間曇っていた空が久々に晴れ渡った。

その日差しを恋しく思った。

日を浴びた冬薔薇も喜んでいるように美しかった。

 

 

 

 

 

冬薔薇や煉瓦の門を潜りきて

 

 

 

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