俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

帰り花

2024-11-15 | 俳句・冬・植物

 

 

木洩れ日といふ日差しあり帰り花

 

 

 

 

 

 

小春日和に誘われて咲く、季節外れの花のことをいう。

 

 

 

 

 

 

主に桜についていうが、躑躅や山吹などにも見られる。

 

 

 

 

 

 

花がほとんどない季節だけに、その不思議な咲き方が珍重される。

 

 

 

 

 

 

森林地帯の木漏れ日という日差しを受けて、躑躅の帰り花が咲いていた。

 

 

 

 

 

人の世は宇宙の刹那返り花

 

 

 

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山茶花

2024-11-14 | 俳句・冬・植物

 

 

山茶花に丘陵の日の溢れをり

 

 

 

 

 

 

ツバキ科の常緑小高木。

日本特産種。

四国、九州、沖縄の暖地の山野に自生するが、庭木や生垣に植えられもする。

 

 

 

 

 

 

十~十二月頃、枝先に白色の椿に似た五弁花をつける。

園芸種には鮮紅・桃・白色や八重咲きもある。

 

 

 

 

 

 

椿のように花ごとそのまま落ちるのではなく、花弁が散る。

花弁が地面に散り敷いたさまや、寒風にはらはらと散るさまは、寂しくも風情がある。

 

 

 

 

 

 

大きな山茶花の木に花が咲いていた。

丘陵の日がその山茶花に溢れていた。

 

 

 

 

 

山茶花や夕暮れの気の漂ひて

 

 

 

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冬桜

2024-11-13 | 俳句・冬・植物

子福桜

 

 

丘陵の歩行日和や冬桜

 

 

 

 

 

 

バラ科の落葉小高木。

 

 

 

 

 

 

冬桜には十月桜、子福桜、四季桜、小葉桜などがある。

いずれも十月頃から一月頃と四月上旬の二季咲きが特徴。

 

 

 

十月桜

 

 

 

花は小振りで白色のものが多いが淡紅色もある。

一重咲きまたは八重咲き。

 

 

 

 

 

 

天気は晴れて、丘陵を歩くには丁度よい穏やかな日和であった。

その日差しを浴びて、白くて小さな冬桜が咲いていた。

 

 

 

 

 

冬桜老母と息子見上げゐて

 

 

 

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冬晴

2024-11-12 | 俳句・新年・時候

 

 

冬晴や聞えてきたる鳶の笛

 

 

 

 

 

 

冬の晴天のことをいう。

 

 

 

 

 

 

寒い日が続いたあとに、青空が広がり、穏やかな暖かい日がやってくる。

 

 

 

 

 

 

「冬日和」は、穏やかに晴れ渡った冬の日和をさす。

 

 

 

 

 

 

久しぶりに武蔵丘陵森林公園を歩いた。

冬晴のなか、どこからともなく鳶の鳴く声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

鵜が羽を広げてゐたり冬日和

 

 

 

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初冬

2024-11-11 | 俳句・冬・時候

 

 

初冬や晴るれば足の軽くなり

 

 

 

 

 

 

冬を三期に分けた初冬・仲冬・晩冬の最初をいう。

 

 

 

 

 

 

立冬(十一月七日頃)から大雪(十二月七日頃)の前日までで、ほぼ陽暦の十一月に当たる。

 

 

 

 

 

 

まだ晩秋の感じも残るが、寒さに向かう身の引き締まるような気分を感じさせる。

 

 

 

 

 

 

初冬となった。

曇ると寒く、どこにも出かけたくなくなるが、晴れれば足も軽くなり、歩きたくなる。

 

 

 

 

 

早暮れし川堤なり冬はじめ

 

 

 

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