木洩れ日といふ日差しあり帰り花
小春日和に誘われて咲く、季節外れの花のことをいう。
主に桜についていうが、躑躅や山吹などにも見られる。
花がほとんどない季節だけに、その不思議な咲き方が珍重される。
森林地帯の木漏れ日という日差しを受けて、躑躅の帰り花が咲いていた。
人の世は宇宙の刹那返り花
木洩れ日といふ日差しあり帰り花
小春日和に誘われて咲く、季節外れの花のことをいう。
主に桜についていうが、躑躅や山吹などにも見られる。
花がほとんどない季節だけに、その不思議な咲き方が珍重される。
森林地帯の木漏れ日という日差しを受けて、躑躅の帰り花が咲いていた。
人の世は宇宙の刹那返り花
山茶花に丘陵の日の溢れをり
ツバキ科の常緑小高木。
日本特産種。
四国、九州、沖縄の暖地の山野に自生するが、庭木や生垣に植えられもする。
十~十二月頃、枝先に白色の椿に似た五弁花をつける。
園芸種には鮮紅・桃・白色や八重咲きもある。
椿のように花ごとそのまま落ちるのではなく、花弁が散る。
花弁が地面に散り敷いたさまや、寒風にはらはらと散るさまは、寂しくも風情がある。
大きな山茶花の木に花が咲いていた。
丘陵の日がその山茶花に溢れていた。
山茶花や夕暮れの気の漂ひて
子福桜
丘陵の歩行日和や冬桜
バラ科の落葉小高木。
冬桜には十月桜、子福桜、四季桜、小葉桜などがある。
いずれも十月頃から一月頃と四月上旬の二季咲きが特徴。
十月桜
花は小振りで白色のものが多いが淡紅色もある。
一重咲きまたは八重咲き。
天気は晴れて、丘陵を歩くには丁度よい穏やかな日和であった。
その日差しを浴びて、白くて小さな冬桜が咲いていた。
冬桜老母と息子見上げゐて
冬晴や聞えてきたる鳶の笛
冬の晴天のことをいう。
寒い日が続いたあとに、青空が広がり、穏やかな暖かい日がやってくる。
「冬日和」は、穏やかに晴れ渡った冬の日和をさす。
久しぶりに武蔵丘陵森林公園を歩いた。
冬晴のなか、どこからともなく鳶の鳴く声が聞こえてきた。
鵜が羽を広げてゐたり冬日和
初冬や晴るれば足の軽くなり
冬を三期に分けた初冬・仲冬・晩冬の最初をいう。
立冬(十一月七日頃)から大雪(十二月七日頃)の前日までで、ほぼ陽暦の十一月に当たる。
まだ晩秋の感じも残るが、寒さに向かう身の引き締まるような気分を感じさせる。
初冬となった。
曇ると寒く、どこにも出かけたくなくなるが、晴れれば足も軽くなり、歩きたくなる。
早暮れし川堤なり冬はじめ