goo

レミニセンス




(以下、中年の回想録です。すなわちつまらないです。)


先日、須磨の噴水パレスと一緒に、舞子の海岸沿いにあった伝説のカフェバア、ウェザーリポートのことを書いたら、同年代の方々からメールを頂いた。

同じ釜の飯(笑)を食ったことがうれしい。

ご存知ない方にはどう説明していいのか分からない。
例えば「片岡義男的」とか「松任谷由実の歌がぴったり」などと評した人もいるが、わたしに言わせればあの当時の東京的なるものと神戸的なるものは絶対に違う。わたせせいぞうチック(神戸出身であるだけに?)くらいだろうか、許容できるのは。
若者にも可処分所得と情報が回るようになり、一方には昔からの富裕層の子女がいて、アメリカ的な自由さへの憧れと過去の神戸のおしゃれさと、速い時流の中どんどんおもしろくなって行きそうな明日を確信しながらも、ふと立ち止まって海を眺める、というような。


それで今すぐにでも車を運転して実家から西に向けて車を走らせたい気分になったのだが(助手席には当時いつも一緒に遊んでいたガールフレンドを乗せて)、「ウェザーリポートのいい時期を知っている人は、あの辺には戻らない方がいい」と優しい忠告を受けた。


ああ、そういうことか...


しかし、あきらめきれずに簡易タイムマシンを操縦したら、埋め立て地になったとか、チェーン店ができているとか、塩屋異人館すらもなくなったとか、90年代ウェザーリポートがあまりにも大衆的になった後によく行ったオフショアというカフェレストランももうないとか...
そういう現実が次々に飛び出して来たので忠告通り思い出はしまっておくことにした。



などと美しいことを言いながら、もしこの先わたしに巨万の富ができたら、あの辺り一帯を再開発して、わたしたちの思い出に残るおとぎ話の海岸線を再現させるのだがと鼻息も荒い。



おまけの小道具

コロナビール
無国籍料理
シャネルのバッグ
セーラム・ライト
教会の鐘の音

長い髪
山手のガラス張りの大きなリビングのある西洋家屋、庭のプール
スープラ
やさしくておしゃれで礼儀正しい男の子たち
入道雲のかかった夏の青空

神戸。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )