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モネの庭




ロイヤル・アカデミーで開催中のPainting the Modern Garden, Moet to Matisse展へ。

閉会ぎりぎり(20日まで)の訪問になった理由は、最近はなぜかかなり印象派付いているが、わたしは印象派のファンというわけでは全くなく、特にモネのジベルニーの庭の絵はもうええわ、という感じだったからだ。

偏狭な自分にイライラさせられるが仕方がない...


しかしモネ自身が

「制作の対象は二の次なのである。私が再現したいのは私自身と対象の間にあるものなのだ」

と言ったように、鑑賞者にとっても、どんな作品を鑑賞するかより、鑑賞者自身と作品の間に生起するものを体験する方が大切なのかもしれない。
それが「あまり好きじゃない」という感想であるとしてもだ。

今回の展覧会は、19世紀に市民生活の興隆とともに流行った鑑賞園芸と芸術の関係であり、今までに見たことのないような切り口の中であらためて「睡蓮」を眺めると、おもしろくないものは何一つとしてなかった。

そりゃ、家の庭がこんなに美しく、刻々と光と色が変わるならば、そりゃ描きたくなるでしょうなあ!

ポスト印象派から象徴派やナビ派の庭、北斎の浮世絵、マチスの庭まで眺められて大満足。
あーあ、もう一度今から見に行きたい。


モネはものすごく多作で、世界中の、特にアメリカの美術館や個人蔵から集められた作品が多かった(印象派はアメリカで最初に価値を見出されたことを思い出そう)。

一番最後の展示物、大作「睡蓮」は三つのパネルから成っており、現在はバラバラに3箇所の異なる美術館に収められているという。

一つの作品として見られるのはこれが一生に一度の体験だったか。
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