マンション管理士日記

地域を守る:マンションと地域の融合

少子化について ②

2006年07月03日 | 子育て

「周囲を見ると、確かに結婚年齢は高くなっているし、30歳代の未婚者も多い。 晩婚だから必然的に、最初の子どもが生まれた時点で高年齢です。 なかなか、二人目・三人目とは進まないようですね。」

「 それ以外にも、少子化の原因はありますよ。」

「生活の不安とか?」

「そうです。 諸々の不安です。 子ども一人でも不安がありますよ。 リストラの脅威、奥さんは育児後に職場復帰できるのか、子どもを取り巻く環境…。 そして、子どもの人数が増す度に、不安の度合いも増すわけです。」

「出生率を上げるために、色々な政策を出しているけどなぁ。」

「はっきり申し上げて、ピント外れな政策ばかりですよ。 出産時の金銭負担を減らすことで出生率が上がるなんてあり得ないでしょう。 子どもには、ずっとお金が掛かり続けるんですから。」

「出生率が、(過去最低だった)去年実績数値の1.25で推移すると、2023年度からは『平均手取り年収の50%』という約束を破ることになるそうですね。」

「100年安心、と言った改正から、まだ2年しか経っていないでしょう?」

「老後が心配だから、貯蓄をしておこうと考えて、お金の掛かる子どもは少なく抑えておく。 すると、一層、厚生年金への不安と不信が高まる。」

「怖くて笑えないような負の連鎖ですね。」

「子どもの人数は減って、体力は落ちている。 ゆとりの名のもとに、学力は低下。 このままでは、亡国ですよ。」

「子どもを育てるのに、負担を減じるような政策を打ち出さないと、出生率は上がらないでしょう。 具体的には、例えば医療費です。 三人目以降の子どもは、医療費を無料にするとか。」

「あぁ。 それは、大賛成。 養育費や教育費は計算できるけど、医療費は予測できないものね。」

「そうでしょう。 三人目以降なら、高校くらいまでは授業料なども免除してもらいたい。」

「いいね。 僕たちのように子どもの多い家庭の意見を聞いてもらいたいよね。 机上論で政策を作ったって、実効に繋がらないですよ。」

「幼稚園の運動会に行くと、一人の子どもに、6人が付いているんですよ。 両親、それぞれの祖父母。 全員にとって、たった一人の子どもであり、孫だと。 一昔前に言ってた『シックスポケット』とか、一人っ子政策の中国で聞いた『小皇帝』なんていう言葉を思い出しましたよ。」

「家庭で、大事に過保護に育てられた子ども。 わがままを個性と勘違いしている保護者。 学校の集団生活では自我を抑えられ、我慢できなくなると直ぐにキレる。 そんな事件が頻発しています。」

「本当に亡国の危機ですよ。」

  出生率を上げるには、何人も子育てしている現職の保護者の話が参考になると考えます。