マンション管理士日記

地域を守る:マンションと地域の融合

ネグレクト

2006年07月24日 | 民生委員

ネグレクト(養育放棄)。 児童虐待の一つ。 食事などの養育・世話をしない。

それが原因で体調が悪化した子供が、2005年だけでも100人以上入院したと、厚生労働省の全国調査で分かったそうです。

小児科がある病院の約半数(46%)が過去に受け入れた経験があり、400人を超えるそうです。 うち12人が死亡。 21人に重い後遺症。

ネグレクトは、早期発見が難しいとされます。 それにしても、子供の被害は深刻です。

秋田の連続児童殺害事件では、容疑者の長女が虐待されていたという疑いもあるそうです。 報道で知る限り、食事や身の回りの世話を放棄していたとしか思えません。

子供に関する事件が起きると、「児童相談所の一層の取り組みを」 と指摘されるケースが多いですね。

虐待死亡事例のうち、児童相談所が関わっていた事例は29%です。 30%は関係機関では虐待などの疑いを認識していたが児童相談所は関わっていなかった事例です。

関係機関との接点はあったが、家庭への支援の必要性は無いと判断していた事例は、21%です。 そして、関係機関と全く接点を持ち得なかった事例が、19%。

民生委員の責務は、虐待などの早期発見、相談に乗ってあげること、関係機関を紹介すること、そして関係機関に報告することです。

しかし、活動の大きな障害は、「子供への躾(しつけ)」 とする親の主張です。 特にネグレクトの場合は、外傷などが無いケースが多いので、深く踏み込めないようです。

児童虐待防止法の改正で、虐待の解釈が広げられました。 虐待防止のネットワークも有効に機能できる仕組みになりつつあります。 しかし一方で、個人情報保護法などにより、民生委員が活動する上で逡巡する面も増えています。

地区で集まったときにも、活動の制約や限界が話題になります。 しんどい時代です。

でも。 子供には無限の可能性があります。 そう信じて活動しています。