4月1日(金)は、午前中、嘉手納の防衛局で辺野古新基地建設事業に関する公文書の開示を受けていた。そこへ辺野古からの突然の電話が入った。なんとカヌー隊のMさんが、大浦湾で米軍の軍警(米軍雇用民間人警備員)に不当拘束されたというのだ。「和解、工事中止」で現場も落ち着いている時に、米軍はなんということをするのだ。あわてて辺野古に向かった。
いろんな人に話を聞き、おおよその経過が分かった。
今日は、8隻のカヌーが海に出た。そのうち5隻が、辺野古近くの浅瀬に張り巡らされたフロートを超えて大浦湾に入ろうとした時、突然、4~5名の軍警が駆けつけてきてIさんを拘束しようとした。そのため、先に中に入っていたMさんが、あわててIさんを守ろうとしたが、今度は軍警がMさんを拘束し、キャンプ・シュワブの中に無理やり連れて行ってしまったという。
この場所は、以前からカヌー隊が大浦湾に入る際にいつも通っていたところだ。特に、3月4日の和解以後は、フロートを超えても海上保安官の規制は全くなく、大浦湾にはほぼ自由に入っていた。それが、突然、軍警による拘束となったのだ。
(Mさんが不当逮捕された辺野古近くの現場。浅瀬が続いている。(本年1月15日撮影))
午後、ゲート前の集会で簡単な経過と問題点を報告した後、名護署に向かった。Mさんの身柄が警察に引き渡されるかもしれないというので、名護署前では、20名ほどのカヌー隊メンバーらが監視を続けていた。
夕方近くになっても、Mさんはキャンプ・シュワブの中に拘束されたままだ。Mさんが捕まったのは、午前9時20分だから、もう8時間が経過しようとしている。Mさんは、ウェットスーツのままで拘束されているので、寒いし、辛いだろう。あまりにひどい仕打ちだ。
(Mさんが移された中城海上保安部)
その後、夕刻になって、Mさんが逮捕され、身柄が中城の海上保安本部に引き渡されるという連絡が入った。逮捕理由は刑特法違反容疑。一昨年夏に海上抗議行動が始まって以来、海上での最初の逮捕者ということになる。
しかし、先日のブログ(3月25日版)にも書いたが、この臨時制限区域は、一昨年6月22日の日米合同委員会で、日米地位協定第2条4項(a)の日米共同使用地とされ、立入禁止となった。その目的は、「普天間代替施設建設事業のため」ということだった。ところが今回の和解により、昨年10月の翁長知事の埋立承認取消の効力が復活した。「普天間代替施設建設事業」 の承認を知事が取り消したため、「普天間代替施設建設事業のため」に臨時制限区域を指定した理由は消滅した。日米両政府は直ちに臨時制限区域の指定を解除しなければならない。
(ゲート前では、午前中、強い抗議行動が続けられたという。午後の集会で、事実経過と問題点について報告した。)
また、今回の米軍の軍警、そして海上保安庁の対応は特にひどかったという。当初、Mさんが「弁護士を呼べ」と何回も要求したのだが、軍警はそれを無視し続けた。さらに、Mさんは身柄を移送されるまで、8時間もキャンプシュワブの中に長時間、拘束され続けた。とても許されない。
明日(2日)午前11時から、中城の海上保安部の前で抗議集会が行われる。是非、お集まりください。来られない方は、抗議の電話を!
中城海上保安部 電話098-938-7118