チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

11月20日、名護市で緊急学習会 /// いよいよ問われる名護市長の対応 --- 防衛局は名護市と協議しないまま、美謝川切替工事を強行する可能性も。当時の防衛局と名護市の協議文書が全て公開された!

2020年11月21日 | 沖縄日記・辺野古

  11月19日(水)は、辺野古周辺住民が提訴した抗告訴訟の口頭弁論を傍聴。20日(木)は、沖縄県のサンゴ採捕問題の関与取消訴訟の事前集会に参加した後、名護市へ。名護市役所で文書の開示を受ける。夕刻からは、「いーなぐ会」(名護市政を考える女性の会)の緊急学習会。「いよいよ問われる名護市長の対応」と題して、美謝川切替と設計概要変更申請への名護市長意見書の問題について話をした。

 「いーなぐの会」は、来月初めに渡具知市長に直接会い、これらの問題について申し入れるという。そのための事前学習会だ。会場には稲嶺前市長も来られ、当時の経過等も含め、多くのアドバイスをいただいた。

 大浦湾の埋立予定地の中央部に美謝川が流れ込んでいる。そのため、事前に美謝川を切り替えなければ埋立工事に着手できない。ところが美謝川を切替えるには、名護市長と名護市法定外公共物管理条例に基づく協議が必要になる。

 この問題についての防衛局の対応は不可解としかいいようがない(その詳細については、本ブログの9月2日10月25日11月3日を参照されたい)。

 2014年4月、防衛局は名護市に美謝川切替のための協議書(下図の青ルート)を提出した。しかし、当時の稲嶺市長が書類の不備を指摘したところ、防衛局は6月に協議書をいったん差し替えたが、それ以上の協議を進めることなく、9月には協議書を取下げてしまった。そして県に対して、美謝川を青ルートではなく、赤ルートに切り替えるという設計概要変更申請を提出した。ところが同年11月、この赤ルートの設計概要変更申請を取り下げてしまったのである。

 防衛局は、取り下げ後も、県や環境監視等委員会へは、赤ルートで再度、申請するとしていたが、今回の設計概要変更申請では、美謝川の切替ルートは当初申請通り、青ルートとされている。

 ところが防衛局は、以前は早い段階から名護市長との協議を始めたにもかかわらず、今回は、「美謝川の切替について市との許可が必要になるかどうかは、工事を開始する際には、市と協議がいるかいらないかも含めて改めて名護市と相談したい」(2020.7.29 沖縄タイムス)、「工事を開始する際は協議の要否も含め、改めて名護市と相談する」(2020.11.19 沖縄タイムス)と、協議を行わないことも示唆している。条例を恣意的に解釈し、新水路の造成工事は条例の対象にならないという主張をしようとしているのではないかと疑われる。

 いっぽう渡具知名護市長も、「法定外公共物管理条例に基づく申請がされた場合、関係法令などに基づいて審査などの行政手続きを適切に行うことになる」(2020.10.9 沖縄タイムス)というだけである。

 この渡具知市長の見解では、防衛局が協議書を提出した場合は審査するが、防衛局が協議書を提出しない場合は、名護市としての対応はとらないということになる。すでに防衛局は、新ルートの20箇所でのボーリング調査も始めている。当然、名護市から防衛局に対して、「条例の対象となるが、何時、協議に入るのか」と照会すべきであろう。

 このままでは、名護市との協議を行わないまま、新水路造成工事が始まってしまうことが危惧される。

 

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 名護市から開示された2014年当時の協議文書(全10件)

 前回はこのように具体的な協議に入っていながら、今回は協議の対象ではないという主張は通用しない。

 

 

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