昨日(1月23日・月)は朝から辺野古へ。午後は、問い合わせのために名護市役所と県北部土木事務所に行った。
辺野古ではすぐに第4ゲートに向かい、辺野古弾薬庫の「シュワブ(R2)造成追加工事」の状況を確認する。弾薬庫に入る商用車用ゲート造成等の工事だが、ゲートが設置される谷底が極端な湿地帯となっているので、大きな沈砂池が造られ、セメント安定処理工法による地盤改良工事が行われているが、かなり時間がかかり難渋しているようだ。こんなところに大きな商用車用ゲートが設置できるのだろうか?
しばらく見ないうちに、第2ゲートから第4ゲートに続いていた丘陵は全て皆伐され、地形は大きく変わった。北側の辺野古弾薬庫一帯でも造成工事が進んでいる。
昨年12月14日の日米合同委員会で、辺野古弾薬庫で新たに弾薬庫5棟の整備が合意された。昨年までに4棟の弾薬庫の建替え工事が行われたが、2014年の海兵隊文書では、「辺野古弾薬庫では13の弾薬庫を取り壊し、12の新たな弾薬庫と武器の組立区画とする」とされているから、今後も辺野古弾薬庫の再編整備工事が進んでいくだろう。
2021年には、辺野古新基地に陸上自衛隊も常駐するという極秘合意が報じられた。また、昨年12月の安保3文書では日米同盟の強化がうたわれ、今年1月の「日米2+2」では、米軍弾薬庫の共同使用が明記されている。辺野古新基地は当初の説明とは全く異なり、辺野古ーシュワブー弾薬庫が一体となった大規模な軍事基地となる。もはや、「普天間の代替施設」というのは通用しない。
自衛隊の常駐・共同使用は、埋立承認申請書の「埋立の必要性」の抜本的な変更である。本来なら、知事は、埋立承認を取消すべき事態といえよう。
(第2ゲートから第4ゲートの間の山林も皆伐され、山も大きく削られてしまった。)
(第4ゲート谷下は、湿地帯のために大きな沈殿池が造られ、セメント安定処理工法による地盤改良工事が行われている。)
一方、第2ゲートの対面で山が大きく削られているのは美謝川切替工事である。
ただ、現在、発注されている工事では、新設水路全長702mのうち、150mを造成するだけで、国道下に暗渠を貫通させるための工事の準備作業が中心となる。
国道を非開削工法で暗渠を押し抜くために、国道両側にH型鋼で作業スペースが造られる。そのために、整地工事が終ると、大量のH型鋼が搬入される。設計図書では、長さ16mのH型鋼(300×300)が144本とされている。
この付近は、国道が急カーブしているため、これだけの長いH型鋼の搬入作業は危険極まりない。おそらくは深夜に国道を遮断して大型トレーラーでの搬入作業が行われると思われるが、住民生活への影響が大きい。
(長さ16mのH型鋼を144本打込み、暗渠(10.7m×6.4m)を貫通させるための作業敷地が造成される)
設計変更申請が承認されていない現状では、大浦湾の埋立の目途が立っていないのであるから、美謝川切替工事に着手する根拠はない。サンゴの移植のための特別採捕許可をめぐる裁判で、最高裁の宇賀克也裁判官が、「本件変更申請が許否されることになれば、本件サンゴ類の移植は無駄になる」と判じたが、美謝川切替工事も同様だ。防衛局は、美謝川切替工事をただちに中止しなければならない。