8月23日(火)、本土に帰る長男一家を見送った後、辺野古へ。そのまま名護に泊まる。24日(水)は午前3時半に起床、急いで高江に向かった。
まだ薄暗い北部訓練場。はっと気がつくとヤンバルクイナが道路を渡っている。しばらく行くと、今度はイノシシが茂みから出てきた。
(イノシシは慌てて茂みに戻り、こちらの様子を見ている)
N4ゲートの少し北で防衛局や作業員の車が来ないか監視した。しばらくすると防衛局職員らが乗った車が2台来たので皆で抗議する。しかし、すぐに数十名の機動隊員らが駆けつけてきて規制を始め、防衛局の車はメインゲートの方に走り去ってしまった。
(防衛局職員らが乗った車への抗議行動)
気がつくと、Tさんが5名ほどの機動隊員に押さえ込まれている。すぐに駆け寄って抗議するが、機動隊員らは強い力でT君を押さえつけたままだ。「名護署に連れていく」というので、慌てて弁護士さんに連絡を入れる。機動隊の言い分は「足を蹴った」というのだが(その後、T君を逮捕した名護署は、「腹を蹴った」と発表したらしい)、我々は3台のビデオカメラで映像を撮っている。また、近くの人たちに聞いても、Tさんは何もしていないという。彼はこの間、ダンプトラックへの果敢な抗議行動で目立っていたので、見せしめの不当逮捕としか考えられない。
(強い力でTさんを押さえ込む機動隊員ら)
(Tさんが乗せられた車に抗議する仲間たち)
Tさんが連れ去られた後も、機動隊の強い規制が続いた。下は、運転席のSさん(女性)を無理やり外に出そうとする機動隊。
いったんN1のテントに集まり、今後の行動を相談する。業者のダンプトラックと警察車両が、南ルートから来るとの連絡を受け、数台の車で抗議行動に向かった。10台ほどのダンプトラックの前後を多数の警察車両が警護を続けて北上してきたが、我々の数倍以上の機動隊やパトカー等の規制を受け、悔しいが抗議行動はほとんど出来ない。
ダンプトラックがメインゲートに入った後、県道70号線はしばらく閉鎖され、いっさいの車が通れなくなってしまった。たかが数台のダンプトラックを通すために、大勢の機動隊、警察車両が動員され、地元住民の生活道路、そして観光客も多い県道を閉鎖するのだからひどいものだ。
なんとか県道の閉鎖が解除されたので、N1ゲートに向かう。その途中、路上に女性が倒れているので驚いて車を降りた。なんと長く高江で座り込みを続けて来られたSさん(70代)だ。すぐ横には血がべっとりとついた帽子が痛々しい。メインゲートからN1ゲートに向かうダンプトラックへの抗議行動の際、機動隊員によって押し倒され、頭を強打したという。しばらくして救急車で搬送されたが、大事に至らないことを願うばかりだ。
午後3時から名護署前で、Tさんの不当逮捕の抗議集会が開かれた。辺野古の闘い以来、誰かが逮捕された場合には、すぐに名護署前に皆が集まり、抗議と逮捕者の激励行動が行われている。