4月18日(火)は朝からの強い雨のため、海上行動はやはり中止となった。一日中、週末の京都、三重での講演の準備に追われた。
防衛局は、17日(月)から最初の埋立本体工事となるK9護岸の基礎工の捨石の投下を始めると言われていたが、まだその準備が整っていないようだ。ただ、近いうちに捨石投下が始まることは確実なのだが、それに対する沖縄県の対応がすっかり遅れていることが気になる。このままでは、大浦湾に取り返しのつかない影響を与える捨石投下を、為す術もなく黙認することになってしまう。
(K9護岸の取付け部で捨石投下の準備を進める作業員ら (4月17日撮影))
ここ数日のブログにも書いてきたが、シュワブ沿岸部で先月末から始まった道路工事(海岸に根固用袋材を敷き、パネルを敷設)は、K9護岸造成のための進入道路工事であることは明らかだ。この進入道路工事は当初の埋立承認願書に記載されておらず、その施工のためには公有水面埋立法に基づく設計概要変更申請を提出し知事の承認を受けること必要だ。しかし、防衛局はそれを無視したまま工事を進めてきた。
私たちは、4月4日、12日と、現地の写真等を持って県庁に行き、早急に対処するよう要請してきた。しかし県の対応は、4月13に「この『鉄板等の敷設』が2年前に防衛局が回答した工事と同じものか」を防衛局に照会しただけだった。今日(18日)、防衛局からの回答があったが、「一時的なパネル等の敷設であり、2年前の回答と同じ」というものだ。2年前の回答は、「これは、施行区域内における維持・管理や工事のための各種作業を安全かつ効果的に行うための一時的なパネル等の敷設であり、当分の間、新たな道路建設を行う予定はない」としながら、その一方で、「建設機械や資機材運搬車両等の通行が含まれる」というものだった。「資材運搬車両等が通行」と、K9護岸造成のための捨石等の資材を運ぶと認めているのだ。設計概要変更申請を提出しないままの工事着手は、公有水面埋立法に違反していることは明らかである。
大至急、沖縄県に次ぎのような対応を要請したい。
①この進入道路工事を設計概要変更申請なしに進めてきたのは許されない。防衛局にただちに工事中止、原状回復を指示すること。
②今週から始まると言われているK9護岸のための捨石投下を止めさせること。
2-1.埋立承認申請、変更申請の工事工程表では、K9護岸は、まず「工事用仮設道路①、②、③」、A護岸に着手した後、工事開始3ヶ月後頃からに始めることとなっている。K9護岸を最初に着工するのであれば、設計概要変更申請を提出し知事の承認を受けることが必要である。
2-2.埋立本体部分の岩礁破砕許可は本年3月31日で切れている。K9護岸着工は県の漁業調整規則違反である。
2-3.防衛局が2015年7月に提出された事前協議にはK9護岸が含まれていたが、知事の承認取消しにより協議は中断したままになっている。まだ事前協議は終っておらず、着工は埋立承認の際の留意事項に違反する。
大浦湾への大量の捨石投下は絶対に止めさせなければならない。今こそ、埋立承認の「撤回」が必要である。