沖縄県は、本年2月、本部塩川港で県民が辺野古への土砂搬送に抗議して長く続けている「牛歩行動」に対して、「港湾機能を阻害する行為で県条例違反。過料を課すことがある」という警告看板を出しました。さらに、代表の自宅にまで直接、警告書を届けに来たり、県民の「牛歩行動」の映像撮影をしました。
私たちは3月3日、知事宛に警告看板の撤去等を求める要請書を提出し、土建部長、港湾課長らとの話し合いを求めていますが、もう1ケ月を超えるのに県は応じようともしていません(要請書の全文等は3月27日のブログ参照)。
ところがその一方で県は先日、さらに本部塩川港の4ヵ所に、「作業中の立入はご遠慮ください」という大きな看板を出したのです。これは、「立入禁止」という意味でしょうか?
「作業中の立入はご遠慮ください」という看板は、1年ほど前から、小さいものが入口ゲートの両側に出されていました。ところが今回、県は、以前の倍ほどの大きい看板を、港の国道入口両側に2ヵ所、ゲートの内側に2ヵ所設置したのです。さらに、「牛歩行動は県条例違反。過料を課すことがある」という警告看板をゲートの両側に2ヵ所、設置しました。
結局、本部塩川港の入口付近には合計6ヵ所もの看板が出されています。まさに異常な事態です。
県は何故、突然、むきになって県民に敵対するような行為を始めたのでしょうか? 全く理解できません。
(4月4日 Oさん撮影)
以前、当時の県幹部が、「防衛局・業者から再三、本部塩川港を作業中は立入禁止にしてくれという要請が来ているが、県は、『公共の港なのでそれはできない』と断っている。そこは県も頑張るので分かってほしい」と言ったことがあります。最近の本部塩川港をめぐる動きは、沖縄県が当時の気概を無くし、防衛局・業者の圧力に屈し始めていることを意味しているのでしょうか?
現地の機動隊や防衛局職員は最近、県の警告看板を理由に県民の牛歩行動を妨害するようになっています。今後、「立入はご遠慮ください」という県の看板を理由として、県民を排除にかかるかもしれません。
県が、県民の辺野古反対運動を「違法」と決めつけ、中止を求めてきたのは初めてです。県政の基本が問われる重大な事態だと言わざるを得ません。
それにしても、「辺野古新基地建設反対は県政の柱」であるはずですが、個々の現場で起こっているこのような実態をデニー知事はご存知なのでしょうか? あまりに残念な事態が続きます。
(4月2日に掲示された看板)
(2月17日の警告看板)