4月15日(水)はSさんと「平和丸3号」を担当、カヌー隊のサポートにあたった。他には「勝丸」「ラブ子」、そして「美ら海」はジュゴンの喰み跡が見つかったというのでダイビングでその確認に向かった。
汀間漁港からフロート沿いに大浦湾の航路入口に向かう。最近では珍しいベタ凪。途中、海亀が前方を横切っていった。スパッド台船には作業員が上がっているようだが、ボーリングの機械はほとんど動いていない。航路入口に着くと、海保のゴムボートが「臨時制限区域から出てください!」と執拗につきまとって煩い。そのまま長島の間を抜け、辺野古のイノーにまわった。
辺野古の浜から出たカヌー隊も辺野古にやってきた。ちょうど干潮のため、カヌー隊のメンバーらは辺野古の岩礁に上がり込んだ。まるで「浜下り」のような光景だ。シュワブの浜の警備員や海保の海猿たちも手が出せない。船団は、そのまま昼前まで辺野古近くでアンカーをうって待機した。
(辺野古の岩礁に上がり込み抗議を続けるカヌー隊)
平島で昼食をとった後、カヌー隊は大浦湾に向かった。航路入口付近で海保のゴムボートが規制線を張り、スパッド台船には近づけない。今日のカヌーはわずか10艇だが、海保のゴムボートはカヌーの数よりも多いので、くやしいが手の出しようがない。
今日の海保のゴムボートには、初めて見る保安官たちが多く乗っていた。採用されたばかりの新人らを研修に連れてきたようだ。初めて辺野古の現場に出た若い保安官たちがこの透き通るように美しい大浦湾を見て、何かを感じてくれただろうか。
(この海保のゴムボートがずっと「平和丸3号」についてまわった。)
突然、海保の海猿たちが海に飛び込み、カヌーの拘束が始まった。「平和丸3号」にも海猿たちが乗り込んできた。拘束されたカヌーと「平和丸3号」「勝丸」は、そのまま辺野古の浜まで強制的に連れていかれる。
(海保のゴムボートを振り切り、クレーン船に向かうMさん)
辺野古の浜でカヌーも船も解放されたので、再度、体勢を組み直し、カヌー隊のメンバーらを船に乗せ、大浦湾に戻る。しばらく抗議行動を続けたが、再度、全てのカヌーと「平和丸3号」と「勝丸」は海保に拘束されてしまった。
ところがその際、海保の指揮者のとんでもない暴言が飛び出した。抗議船に向かって、「おい! 犯罪者、出て行け!」と怒鳴りつけたのだ。海保の「海猿」たちは、臨時制限区域に入るカヌーや船団はまさに「犯罪者」であり、少々手荒なことをしても問題ないと教育されているのだろう。4月1日には、別の指揮者が私に向かって「告訴人、黙れ!」と叫んだことがある。とても許せない暴言が続いている。
「平和丸3号」に乗り込んできた海保の「海猿」たち)
なお、この日、大浦湾の安部沖で潜水調査をしたダイビングチーム・レインボーのMさんたちは、35本ものジュゴンの喰み跡を確認した。防衛局の作業が進み、海保のゴムボートが高速で走り回っているにもかかわらず、ジュゴンはすぐ近くまで来ているのだ。しかし、大浦湾のシュワブ沿岸部は昨年、110本もの喰み跡が見つかったところだが、さすがにもうジュゴンは来ていないようだ。防衛局の作業をストップさせ、一日も早く防衛局の作業を停止させ、ジュゴンが落ち着いて草を喰む静かな海に戻したいものだ。