私たちは、1月21日に那覇市で実施された「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」に対して反対行動を実施した。ミサイルが飛んでくるというのに、しゃがみ込んで頭を抱えさせるような訓練には何の意味もなく、「まもなく戦争が始まる、軍事強化はやむを得ない」という意識を国民に刷り込むためのものでしかない。
今年度は全国で12の市町村で実施されただけだが、来年にはさらに多くの市町村で実施されるだろう。沖縄では、与那国町と那覇市だけだったが、他の市町村でも実施される可能性が高い。
今回の那覇市の住民避難訓練を検証し、来年度の実施拡大に反対するために、那覇市に対して「住民避難訓練に関する全ての文書」の公文書公開請求をしたところ、2月2日(木)、138枚の文書が開示された。
住民避難訓練に関する国、県、那覇市のやり取りが全て分かった。昨年4月25日、国から県に避難訓練実施希望の市町村募集の通知文が送られ、5月20日、那覇市が「希望有」と回答している。4月の国からの通知文では、発射国は「北朝鮮」と明記されていたが、9月以降は「X国」と変わったことも分かった。
またテレビニュースでは、訓練当日、近くの保育園で子どもたちが頭巾を被り、頭を抱えてしゃがみ込んでいる映像が流された。子どもたちも、「怖かった!」などと言っている。昨年11月21日の国・県・那覇市の打合せ会議では、「保育園に声がけもしようかな。県内で注目が高いことが想定されるので、保育園でこのような訓練をやって貰えれば身を守る行動を広める上でよいのかなと思う」などと話しあわれている。
昨年、香川県では、中学校で住民避難訓練が行われたが(末尾参照)、子どもたちに戦争への意識を刷り込むために学校での訓練も増えていくに違いない。各地で反対の声をあげていこう!