3月3日、参議院議員会館で行われた防衛省交渉の記録を順次、報告したい。まずは、ボーリング調査開始後、大浦湾ではジュゴンが確認されなくなっている事実について説明する。
ボーリング調査が始まった2014年8月から10月にかけての10日間の航空機によるジュゴン監視調査で、大浦湾湾口部で1回(個体C)、嘉陽沖で11回(個体A)、ジュゴンが確認されていることは、環境監視等委員会の資料でも報告されている。
今回の防衛省交渉の中で、2015年4月から和解で作業が止まる2016年3月までの期間、週1回の航空機による調査結果が報告された。以下の表を参照されたい。
古宇利島沖や嘉陽沖ではジュゴンが毎日のように確認されているが、大浦湾では2015年4月以降、全くジュゴンが確認されていない。さらに以前、大浦湾内で確認されていた個体Cのジュゴンは、2015年6月以降、どこにも姿を見せていないことも心配だ。
大浦湾での、海底ボーリング調査を始めとした作業の影響であることは明らかである。
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防衛局は、2015年3月以降、次の3つのジュゴン監視業務を発注してきた。
・シュワブ(H26)ジュゴン等監視業務 2015.3.10~2016.3.31 3億240万円
・シュワブ(H26)ジュゴン等監視業務(その2) 2015.3.27~2016.1.31 6億1074万円
・シュワブ(H27)ジュゴン等監視業務 2015.11.5~2017.1.31 5億1840万円
これらの3つの監視業務を受注したのはいずれも「いであ株式会社」。総額は14億3154万円にもなる。業務内容もほとんど同じで工期も重複している。これらの3つの監視業務の詳しい内容を確認するため、防衛省に資料要求を行っているところだ。