埋立で壊されるサンゴ類の移植のための特別採捕許可の問題は、辺野古新基地建設を止める知事の権限の中でも最も有力な「Aクラス」の一つに位置づけられていた。
ところが、知事は2月16日、昨年10月に提出されていたオキナワハマサンゴの移植のための特別採捕許可申請を許可してしまったことから、知事権限の一つを失ったとして、県民の間で大きな疑問の声が沸き上がった。ヘリ基地反対協は2月20日、サンゴ移植の専門家と一緒に県への申入れを行い、許可の取消しを強く迫った。
その後、許可が出されたサンゴに「食害」の跡が見つかったことから、防衛局は申請3月1日までだった許可期限の延長を申請。ところが、知事はその延長申請を不許可としたため、いったん出された採捕許可は無効になってしまったのだ。
さらに今日(9日)、知事はさらに毅然とした判断を下した。サンゴ類の特別採捕許可申請申請は、昨年10月の1件以降も、本年1月24日にヒメサンゴ1件、3月2日に、ヒメサンゴ1件、オキナワハマサンゴ9件の移植を申請している。今日、知事はこれらの申請の全てを不許可にしたのだ。
今後、防衛局が再申請する道は残されているが、ともかく知事の「英断」を評価する。今後もこうした個々の問題について、辺野古新基地建設を絶対に阻止するために毅然と対応されていくことを期待したい。