なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

「点と線」

2007年11月26日 | 
を観る。色々考えさせられるものはあったのだが。
 以前から、ちょっと不思議に思っていたこと。明治・大正辺りまでは、割と転職が当たり前で、どこかの企業にひたすら勤めて、というのは昭和に入ってから。退職金という制度も昭和に入ってからできたものじゃなかったっけ?うろ覚えの知識なんだけど。どうして、そういう風に日本人の思考や制度が変化したのかしら、と思ってたんだが、これって日本軍の影響か。

 この話を観つつ驚いたのは、「戦争人脈」ってのがどうやらあったのか、あちこちに。「同じカマの飯を食って同じ苦労をして」みたいなものに価値が置かれてた。軍って、それほどきつい体験だったんだろうけど。で、それが消滅し始めて、けど、似たような価値判断で人を選択しちゃう、だから今度は「同じ大学出身者で」ってなっていったのかな。「退職金」って要するに軍の「恩給」のマネなんだろうしな。
 全共闘とやらも、主張はさておき(しかし、主張の内容はいかにも幼稚だ)、やってた内容は軍と同じにしか思えないし。未だに「当時の我々はどうこう!!」なーんてがなりたてたがるのも、軍の連中と大して変わらない。嫌だなあ。こういうの、早く消えてくれよ。

 あとね、このミステリーは「電車や飛行機は時間通りに動く」が原則なのね。こういうのも一種のプロパガンダじゃないかなあ。「時刻表があてになりません」という原則で電車が動いていると、こういうお話はそもそも成り立たない。社会的な通念というものは、案外こうしたお話で形成されるものかもしれん。電車がちょいと遅れただけでイライラしたり、抗議したりする人が多いのか、これも不思議だったんだけど、こういうお話が山ほど作成されてる、だからそれが当たり前、という考えが人に刷り込まれちゃってるせいかもなー。

 この間のJRの大事故、こういうプロパガンダの圧力で爆発しちゃったものかもしれないよ。

 なんかな、こういうのを観ていると、とにかく戦争が日本人に及ぼした影響の甚大さを思うのね。なーんか、いいことないよなー。今、食生活がおかしいとか言われてるけど、食生活なんか、戦争中にとっくに崩壊してるんだって。「お袋の味」なんてのは、夢まぼろしですよ。タダの願望。
 
コメント
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