なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

ホースメッセ

2019年01月21日 | 
に今年は出店しまして。第3回、参加企業もあれこれ出入りがあって、うちは入った方。屋外では馬車だの引馬だの、という馬自身を使った催しも。エクイマーケットという、1馬具販売店が主催のはずなんだけど、根性入れてるなあと思う。例えば、日馬連なり全乗進なり協賛すればいいのに・・・・・・。

 で、馬をめぐる状況の混沌ぶり、について、今回出店してみてどういうことなのかが見えてきた感じ。成程なあ~~~。


 つまり、こう。馬で、または馬と、何がしたいのか?馬とかかわってどうしたいのか?

 結局、これが見えてないから、混乱するのだね。

 馬について、メインになっているかかわり方は、要するに「乗馬クラブの会員になって、乗馬を教わる」という奴。馬はクラブの借り物ですね。センセーの言うことをよい子で聞いて、そうすると、馬に乗れるようになる、はずなんだけど、なぜかそうはならない。というパターン。この手の「お稽古事」としての乗馬となると、ほぼほぼ女の趣味になるわけですよ。お稽古事だから、怖い思いをしたり、飽きればそこでストップ。大概数年でやめちゃう。乗馬クラブ側としては、新入り会員をどんどこ入れて入会金(入会金というのは一番労せずして手に入るお金なんですよね)をガメる、というビジネスモデルになってしまっている。で、色々道具も買わせて。会員でないと乗れません、とやって、メンバーの囲い込みも凄い。で、生徒の出入りが激しいもんだから、いつまでたっても「中級」だの「上級」だの、というクラスの数が増えない。中級だ上級だとなると、常連のように居ついてるメンバーで固まっちゃってることが多いのだ。

 つまりまあ、その乗馬クラブの状況を知りたければ、クラス分けのレッスンスケジュールを見ればいいわけね。初級クラスばっかりというクラブは生徒を丁寧に育てようなんて気は皆無、と考えていいんじゃないかと思う。

 じゃあ、乗馬クラブで教えてもらうことって何か?というと、まあ確かに馬の「乗り方」なんだけども、これが、いつの間にか「馬場」だの「障碍」だの、という「馬術」ができる=乗馬の上達、と刷り込まれる。まあ、オリンピックを頂点とする競技会があるし、競技団体もあるし、そうなのかなあ~~?なんてなるんだけど。肝心の「乗馬の技術」は一向に伸びない、ような気がしてくるんです。これはどういうことかというと、皆さんお得意の「ハミ受け」がどうこう、とかやってるくせして、現実には駆歩すらまともにできない、かと思うといきなり馬が暴走するわ横っ飛びするわで落馬したり、しそうになったり。


 で、これは技術が悪いのかなあ?と不安になってくる、と2方向に分かれるのだ。馬がまともに調教できないからダメなんだ、うちのクラブの馬はよく調教されたおとなしい馬ばっかりですよ~~、なーんて、どのクラブも言ってますけど。で、そうなのかなあ、と思って別のクラブに移籍してみたりする。しかし、状況は特に変化なし、が、大半。部班(複数の馬でレッスンをつけること)なんかでやるから上達しないし、馬が暴れるんだ、うちはマンツーマンでっせ、というのもあちこちのクラブの常套文句なんだけど、マンツーマンだろうがなんだろうが、結局危険は変わらない。で、挫折。が一方向。

 もう一方向は、人間が悪いんだ、馬の気持ちをもっと理解してあげなくちゃいけません、だからホースマンシップにのっとって、人間がリーダーになってどうこう(これ、今や完璧にすたれた犬のしつけ法の亡霊だよなあ)なんてのが出てくる。こっち方向は、只今大盛況になりつつあるんだけどさ。残念ながら、これやったって、変化なし。馬は借り物だから通用しないし、下手に知った気になって関わるから、かえって大事故を起こしかねない。グラウンドワークをやんなさい、やったってやらなくたって、馬は変わらず、やっぱりまともに乗れるようにはならない。で、挫折。

 これでも挫折しない人は、さらにドツボにはまって、馬に人生を食いつぶされる。それは次回。
コメント
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