



彼の浮気に気づいた花嫁、急に大人になった少女、別れ話をされた女、妻を置いて旅に出た男…。何かが終わっても「始まり」は再びやってくる。「変わりたい」「やり直したい」と思った瞬間、それがあなたのスタートライン。恋の予感、家族の再生、衝撃の出会い、人生の再出発―。日常に訪れる小さな“始まり”の場面を掬った、希望に溢れる掌編集。

いろいろな始まりがあって


良かったな~と思ったのは、
橋本紡
いつも来てくれてありがと!っておまけにサラダをいただいたお弁当屋さんのおばさん。お店は小奇麗でもなくスキンケアもしていないお肌、でも同じものをひざを並べて食べている夫婦の姿を見て大切なものが宿っているようにみえたっていう・・・「風が持っていった」
中島たい子
ご主人の二度目の月命日に気になっていた墓地の門のはす向かいの喫茶店に入った。おしるこは780円って書いてあったのに千円だって言われた。780円は飲み物を頼んだ人の料金と言われ、その場は支払ったがメールで娘に怒りをぶちまけた。娘からの返信は通常のお母さんにもどったね。・・・「おしるこ」
小川糸
日和と言う名はお母さんが毎日笑っていられるように。一日一日が、何かしら特別な日でありますように。と残してくれたもの。お母さんは日和が3ヶ月の時に亡くなった。・・・「パパミルク」
不思議なお話しは
恒川光太郎
椰子の実から生まれたって言う・・・「海辺の別荘で」
中田永一
スクランブル交差点で知恵の輪みたいにバッグがからまって取れなくなった。それがご縁で二人はくっつくんだけど・・・「恋する交差点」
中島桃果子
自分の娘の孫として生まれて来るところ。だんだん記憶が・・・「はじまりものがたり」
って、こういう面白いお話が19もいっぺんに読めました。
アンソロジーで読み始める作家さんもいる。だからアンソロジーはスタートライン!
