雨の西麻布

朝から雨で梅雨寒の陽気である。
昼過ぎに家内と乃木坂で待ち合わせ麻布方面にぷらぷらと歩く。
雨は強くなく幸いであった。
この辺を歩くのは久しぶりである。
西麻布交差点（昔は霞町交差点といってたと思うが）近くで
そういえばこの辺でおいしいコロッケ屋さんがあったのだけど・・・と。
そこはすぐにわかったけど食堂に変っていた。
１時半に近くおなかもすいていたので入ることにした。
席数は多くなくしばらく待つことに。
既に食事中の料理を見ると半端でないボリュームである。
待つ間に注文を聞かれ私はトンカツ、家内はエビフライを。
ご飯は少なめにしてもらう。
そのうち外で待つ１，２名の客で本日の営業は終わりのようだ。
営業時間は２時半までとなっているがご飯がなくなったところで
営業は終わりのようだ。
やがてカウンター席が空いたので席を下ろし料理ができるまで
ビールでのどを潤す。
家内が厨房で盛り付けなぞをしているおばあちゃんに見覚えが
あるという。
２本目のビールを飲んでいるときに料理が出来上がりいただく。
トンカツ定食はとんかつのほかにハムかつところっけ付きで
ふだん少なめの食事にしているので満腹感この上ない。

家内は残ったエビフライところっけをタッパに詰めさせてもらう。
で、しばらく家内とおばあちゃんとでこの辺界隈の昔話をする。
客は私たちだけになったのでおばあちゃんも一段落ということで
むしろ嬉しそうに周辺の消息なぞを話してくれたようだ。
私はもっぱら聞き役である。

家内にとってはこの店に入ったことが思いのほかの収穫だったようで
あとは２４６の大通りからひとつ入った静かな通りを歩くだけで
六本木方面に向かう。
途中の明治屋にも寄ったがこれといった買い物はなし。
大江戸線への地下入口があったのでこれで帰ることにした。
天気がよければ有栖川公園とかもう少し街歩きを楽しむところ
なのだがこの雨では仕方あるまい。

４時過ぎに帰宅する。
早い話が午後を休みにして麻布で食事をしてきたということか。
良い記念日にはなった。

因みにあの頃は「雨の西麻布」という曲が流れていた。
あらためて「へぇー、こんな唄だったんだぁ。」と思うほどに
その間長い時が流れていたんだ。
そんな雨の中家内とそぞろ歩いた西麻布界隈だった。