THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

vol,70 真夏の北運河サウンドエナジーin小樽

2012-08-12 23:16:24 | Live Set List

ロンドン五輪も日本選手達のメダルラッシュ新記録で無事に閉会式を終えましたね。STA恒例、屋外特設ステージ小樽ライブイベントも遂にこの北運河で今年もとどめをさします。

いつもの事ながら野外ライブの場合は1週間前から天気予報とにらめっこ。

台風が接近中らしく不安定な空模様・・・。

でも11日は大丈夫みたい・・・(前後の両日は雨の予報)。

ところが日が経つにつれ傘マークになって雨のマークもチラホラ。

「日ごとにめまぐるしく天候が変化しますのでご注意ください」と気象予報士。

(マジですか?)

前夜の札幌はザーザー大雨。

当日の午前中もどんよりしていて日が差していない。

でも小樽に向かう道中どんどん太陽が顔を覗かせはじめて、格好のライブ日和に!

車内に流れるシカゴ・ベストCDも気持ちを高揚させてくれます。

さあ、現地到着だ。

毎回、小樽のライブイベントの度に声をかけてくれる主催者MR、JINにはただただ感謝の一語です。

ここのところ毎回音響&照明を担当してくれているスタッフの方とももうすっかり顔なじみ。

今年から小樽花火大会マイカルテラスライブがなくなった代わりにこの北運河サウンドエナジーが誕生しました。

場所は地元小樽市民にもあまり馴染みのない超穴場。

これがとても素晴らしいところなのです。

ステージは例によってレッドカーペット仕様(!)でドラム台&アンプ群は雛壇上。

ステージ上から見て左サイドには北運河が流れ、右側には国指定重要文化財「旧日本郵船(株)小樽支店」(日露戦争の直後、明治39年、10月に落成)が荘厳なる佇まいを誇るかのようにそびえ建っています。

この建造物は韓国映画にも多大なる影響を与えたといわれる岩井俊二監督の代表的名作「ラブレター」(出演:中山美穂 豊川悦司 酒井美紀)や近作では「幸せのパン」(主演:原田知世&大泉洋)のロケで共に図書館の設定で使用されています。

(バンドたちが熱演を繰り広げている時、この建物の前を散歩してみたのですがライブの音が石壁にグワングワンと反響していてビックリ。)

そして噴水&池が中央に設けられた公園内には飲食用露店の他にも手作りアクセサリーショップがずらっと併営。

家族連れやカップル、観光客がそれぞれにオシャレなテーブル、ベンチで冷たいビールで喉を潤しおつまみ、フード類に舌鼓を打ちつつも昼からスタートしたライブイベントを満喫しています。

周囲も石造りの建物が点在し異国情緒溢れる小樽の歴史を改めて再認識。

楽屋はその中の1つでもあるステージ横、石の倉庫を開放。

シゲが貸切状態でその中に一人ウォーミングアップのトランペット練習。

ナチュラルリバーブが気持ちよくって快感。

シゲも体調万全で絶好調。

「この半分のスペースでもいいから自分のものだったらいいなあ・・・」とシゲとマサ。

まあ妄想を語る分には自由だしね(´∀`*)

マサはとても食欲旺盛で木陰のベンチに腰掛けて焼きそば、お好み焼きをパクパク。

気心の知れたバンド仲間たちが次々と現れて旧交を温め合います。

ちびっ子たちがパンツ1枚で水遊び。

面白かったのがストリートパフォーマー「はなえだ嬢」の登場。

BGMにのせてコミカルなトークを交えながらも次々に繰り出される妙技に拍手喝采。

可愛い坊やも皿回しのお手伝い。

さあ!もう天気の心配はご無用。

やっぱりSTAは天晴れバンドでした。

思う存分バンドサウンドを体感しましょう。

この日も様々な音楽を奏でるバンドが会場を沸かせます。

明日出演するRASPBERRYのリーダー、ヒコがひょっこり現れていつものようにマサとロック談義に花を咲かせます。

彼が最初に買った洋楽レコードはなんと「栄光のシカゴ」だとか。

あんたは偉い!!

「あの頃の音楽は無限の可能性を秘めていてどれもこれもワクワクしたよね~♪」なんて語らっているうちにどんどんと時は過ぎゆく。

昭和歌謡、懐かしの70年代ロック、はたまた可愛いギャル達によるはちきれんばかりのポップサウンドとだれる要素など一切皆無のタイムテーブル。

 なかなかにいいムードでないんかい。

陽が傾きはじめあたりに夕闇迫る頃、主催者MR,JINフィーチャリング小樽が誇るパーティーバンド、その名も「ザ・パーティーズ」の演奏がはじまりました。

JINの余裕綽々ボーカルを中心にいぶし銀の選曲。

バックのメンバーたちも貫禄たっぷりに会場を盛り上げます。

ドラマーの方のまだ2歳くらいのご子息がステージ脇をスティック両手にトコトコと歩いていて「パパ、パパ」。

マサが「どれどれ、ヨイショ!」と抱き上げて舞台袖まで近づいていったら大ウケ。

「ザ・パーティーズ」が最近よく取り上げてくれているクィーンの「愛という名の欲望」がマサの大好物です。

「アンチェイン・マイ・ハート」で終了するもそんなことで客が納得するわけがありません。

本領発揮ロックンロールの代名詞「ジョニーBグッド」でたちまちその場はダンスフロアに豹変。

すっかり暗くなって迫力のロック体験をするには最適のお膳立てが整いました。

午後6:55ザ・パーティーズからバトンを受け取る形でSTAはステージへ。

カモメも「何事?」とでも言いたげに興味津々、何度も低空飛行を繰り返しています。

***MEMBER***

MASA・・・B VO PER WHISTLE

SHIGE・・・TP VO PER

NOBU・・・G

MITSU・・・TB PER

KENJI・・・DR CHO

KEN-ICHI・・・TP PER

OKA-CHAN・・・AS CHO

SHIN・・・・KB

 

***SET LIST***

1、GIMME SOME LOVIN'・・・THE BLUES BROTHERS

2、QUESTIONS 67 & 68・・・CHICAGO

3、~I’M A MAN・・・CHICAGO

4、FUNKY STUFF・・・KOOL & THE GANG

5、~FREE FORM INTRO (PIANO SOLO)

6、~DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS? (一体、現実を把握している者はいるだろうか?)・・・CHICAGO

7、SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO

8、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO

===ENCORE===

9、GOT TO GET YOU INTO MY LIFE・・・THE BEATLES

セッティング中に第一トラブル発生!

マサのワイヤレスが混線するという事態に(数年前のエイベッツ以来だ)。

タイバンの中ではワイヤレス使用者がいないのでどうやら隣の海上に漂う船からの電波が原因か・・・?

即マサは予備としてステージサイドに用意しておいたCANARE10メートルケーブル(!)にチェンジして事無きを得る。

浅草橋同様に司会者2人から暖かいお言葉の紹介を受け1曲目のイントロをケンジが力強く連打。

このアップテンポナンバーで一気にヒートアップを図る狙い。

会場からもコーラス参加者がどんどんと増えていきステージ前方にも体をくねらせて踊りまくって跳ね回る人々が押し寄せます。

いつものようにマサが雄叫びイッパツのご挨拶。

熱烈なる歓声を浴びつつも

「NEXT NUMBER,CHICAGO」とここまでは良かったんだけど何をトチ狂ったのか思わず口をついて出てきた言葉が

「25OR6TO4・・・・っととじゃあなかった・・QUESTIONS67&68!!」

こういった初珍事もライブならではのご愛嬌と言うことで・・・ステージに潜んでいる魔物が久々にちょっかいを出してきたのか(笑)。

マサがこの曲を歌うときは必ず3番の歌詞を日本語ヴァージョンでお送りしております。

わかる人にはようくわかるこの遊び心、たまらないっしょ。

久々の合流なのにちっともそんな事、微塵にも感じさせないシゲがフロントセンターで吹きまくるトランペットが豪快だ。

しっかりと指が憶えているらしく勝手に動いてくれるんだとか・・・(もちろん自己鍛錬の賜物)。

しかもこの日はシゲに連動してブラスセクションの御大ミツも暗譜でトライ。

管楽器を両脇からグッと引き締めています。

その流れのままマサのベースリフによる重低音ソウルフルナンバーではシゲを中心にブラス隊の面々は各自パーカッションやコーラスに専念。

本題導入部分では以前までノブ一人がプレイしていたフレーズをシン加入後からKB&Gのマッチングに変えてよりシカゴ色を強調。

次の曲は浅草橋の時、盟友でもあるバンド「ファイアーボール」のメンバーたってのリクエストにより復活したファンク。

シンも短期間で習得した独自の解釈によるクラヴィネットサウンドで更なる黒っぽいグルーヴを展開。

うねりまくりのビートにダンサー増殖。

突然のフィナーレでココからは空気感がガラッと場面転換。

シンの美しくも煌びやかなるピアノソロに導かれて初期シカゴの傑作に引き継がれます。(シカゴのプロ初レコーディング曲。ROBERT LAMM回想・談)

複雑難易度強イントロでは個性的かつポップテイスト満開のシンによるピアノ旋律からシゲの伸びやかで張りのある嘶きトランペットソロも聞けちゃったね(マサの直前でのいきなり依頼にも快諾)。

ミツ、シゲ、ケンイチ、オカチャンが並んでいる図は隣で見ていても微笑ましくもアリですな。

今回、パーカッションからドラマーにパートチェンジしたケンジのナレーションとマサのボーカルが絡む3番の歌からミツの重厚なトロンボーンソロでエンディングを迎えると残すところあと2曲。

すっかりシンもSTAに溶け込んで鍵盤操作も鮮やかだ。

「今日という日にまさにうってつけの曲をやります!土曜日の公園!!」

この曲の歌詞はアメリカ独立記念日にセントラルパークを散歩していたボビーのペンによるものですがその情景描写が丸々ここにあてはまるのです。

これまでにも幾度となく演奏してきましたが今回くらいフィットしたことはないのでは?

男女問わず嬉しそうに曲に酔いしれていました。

「土曜日の公園・・・人々は踊り、笑い、アイスクリーム売りも歌ってる。

人々は語り合い、心から楽しそう。

男がギターを弾きながら僕たちに歌ってくれている。

今日という日を長い間、心待ちにしていたんだ。

日焼けした男は独特の方法で話し続けている。

子供達よ、よく聞きなさい。全ては失われたわけではないんだよ。

公園での楽しい日々。

手を差し出しお互いに触れ合っている。

心から欲しいと望めば願いは叶えられますか?

土曜日の公園・・・こんな楽しい幸せな日を心待ちにしていたんだよ(大意)」

ラストソングはお約束の爆裂タイム。

照明がハデに点滅してありとあらゆる光を発し臨場感を演出。

それにつられて(?)大きな蛾や大量の虫達がまとわりついてきて目や口、そして腕、しまいには楽器にベタベタと貼り付いて来ました・・・!!

「まるでディープ・パープルのカリフォルニアジャムみたいだあ!!(薄暗いオープニングから漆黒の闇に至る時間帯もほぼ同じ)」

前方客席の男性が大笑い。

シールドが足に絡みつきながらもドラム台の上にまで登ってケンジをあおりまくるマサ。

渾身の力を振り絞って熱演するブラス隊4人衆。

とどめはノブ最大の見せ場、へヴィーなギターソロワーク。

ここは前方に飛び出しての独壇場コーナー。

マサがモニターに左足を乗せネックを夜空高く突き上げジャンプ一閃にて終演。

舞台前方スペースでエキサイトしていた人たちから握手を求められ「また会いましょう!STAでした、バイバイ!!」

ここでアンコールの声。

「ありがとうございます。それではブラスロックの原点ともいえるビートルズの曲を披露します」

オカチャン&ケンイチが愛してやまないこの曲。

2人とも気迫の注入度がハンパではありません。

何もかもがハッピーな気分に浸れてどいつもこいつもいい顔しているね。

(マサはライブ中腕を振り回した勢いでノブからプレゼントしてもらった大切なピックを誤って舞台右袖に吹っ飛ばしてしまいましたがすぐにスペアピックを取り出しプレイ続行。紛失ピックも終了時に無事発見)

第一回の「サウンドエナジー」

この様子だと今後、「浅草橋」に匹敵するくらいのイベントに発展する気配あり。

またすぐにでも舞い戻りこのレッドカーペットに立ちたいなあ。

その時にはもっともっと成長したSTAの姿をお披露目したいものです。

帰路の道すがら夜の小樽の町並みをドライブしている時、何度も訪れているはずのこの街がとても愛おしく感じたのは私だけではないでしょう。

追記・・・メンバーの中には帰宅後シャワーを浴びたら髪の毛の中から虫がバラバラと落ちてきて仰天したとか・・・ 

SPECIAL THANKS TO・・・MIKI&MR,JIN&THE PARTY’S&YAKITORI&OKONOMIYAKI&EDAMAME&BEER&TAMA&CHA-CHA-MAX&HIKO&NISHIYAN&FOUNTAIN&A SEA GULL&P、A STUFF&HANAEDA!!

 

コメント (2)
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