私は今、飛び上がりたいほどに興奮しています。
だってダニー・セラフィンのバンド「カリフォルニア・トランジット・オーソリティー」のセカンド・ニュー・アルバムが想像以上にぶっ飛びカッコイイのですから!
ミツはじめシカゴ・ファン仲間からも前もって評判は聞いていました。
「もろにシカゴだよ」
実際に次々に飛び出してくる楽曲を自ら身をもって体験してみた結果、お口あんぐり状態でリピート再生の日々です。
乱暴なようですが一言で説明しますとファーストは名刺がわりといった風合いで(これも優れた作品)80年代のフュージョン・テイストという感じの仕上がり。ところがこのセカンドは初期シカゴがダニーをそのまま在籍させて往年のブラスロック路線を維持したまま現代に引き継いだらこんなサウンドになりました!!てな感触。
開巻一発目から吹き荒れるブラスセクションは、間延びする間も遠慮もなく豪快そのもの。
もちろんリーダー、ダニーのドラミングは切れ味鋭くムチのようにビシビシバッシーン!とリズムを、フィルを叩きまくり決めまくり全体を引き締めます。
その腕前は衰えるどころか、ますますテクニカル&風格が増しているようです。
とにかくミディアムだろうがスローだろうが、一風実験的なインストだろうが一切ヒヨったりナヨった曲は排除されて硬派に徹しています。
リスナーにまで「おらおら、ボーッとしとらんでついてこいよ」と言わんばかりに、挑んでくるかのよう。ラストまでテンションあがりっぱなし。
こんな文句なしにイカシタCDが日本発売されないなんて一体どうなってんの?
全14曲収録。
1曲を除いてメンバーらのペンによる作品集。
ファーストはほとんどがシカゴのカバー集だったのに対して、今回はよりバンドとしてのまとまりを感じさせます。
3曲目にはノブが大好きなアル・クーパーの「I LOVE YOU MORE THAN YOU'LL EVER KNOW」(5:52)を採用。
アルバム中、ここが一番渋い場面、思わず唸っちゃいます。
12曲目にはシカゴⅪのLPでいえばA面ラストに収録されていてチャカ・カーンの客演も光っていたダニーと弟分ウォリンスキーとの共作「TAKE ME BACK TO CHICAGO」(6:25)をサンタナっぽいラテン調のバッキングでセルフ・カヴァー。
・・・・シカゴへ帰りたい~・・・なんて泣かせますね・・・・。
シカゴはⅪからのサード・シングル(EDIT VER)としてカットしてヒットさせています(日本未発売)。
ボーカルとしてビル&ウィル・チャンプリン親子が客演。
アルバム・デザインやロゴ、ライナーなどもファーストとは比べ物にならないくらいに豪華な仕上げ(写真はダニー直筆サイン入り)。
最近、こんなに鳥肌が立ったアルバムにはとんとお目にかかれなかったので衝撃メガトン級。
早く来日公演を実現させてくれて生のCTAを体験したいものです・・・・・。