THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,91 LIVE HOUSE HOT TIME

2014-03-16 22:55:00 | Live Set List

2014,3,15(SAT)

STA企画イベント LIBERATION 32

雪解けも急激に進み、ようやく待ち遠しい春が目前!というムードになってきました。まあ、この日はいきなり季節外れの雪が吹き荒れていましたが。

ススキノのド真ん中に位置するライブハウス「ホットタイム」も3度目の開催です。

思えば第1回目が2014年10月、東京国際フォーラムにて崇拝するシカゴのコンサートをマサが見た翌日でした。

もう会場のムードも把握した状態なので、リラックスした空気感漂う中、午後3時半よりのんびりと準備に勤しんでみました。

いつものミキサー・スタッフは今回遠方へ出張とのことで、オーナーのケネス氏が直々に卓を操作。

マサとケネスくんは25年くらい前から札幌でへヴィーメタル・ライブで何度もタイバンを組んだり、打ち上げ参加した仲。ついその当時の思い出話に盛り上がって笑いあってしまいました。お互いに若気の至り、諸々あり。

今時期は皆さん多忙の渦中なのに気心の知れた連中(バンドも観客も)たちが続々と足を運んでくれました。

毎度のことながらジャンルもバラエティに最後まで楽しい雰囲気で満足のいくコンサートだったと思いますよ。マサは数年前のモダンタイムでのライブにおいてストラップ・ロックピンの金属摩耗により2度もベース・ギターを床に落下させた経験あり。そろそろ交換したロックピンが再びすり減ってきたので(まだもうちょっとはもちそうですが)新品パーツに交換してスタンバイ。

ミユキ嬢もバリトン・サックスをオーバーホールしたてです(一部パーツに行き違いがあったみたいだけど)。

さあ!それではライブ・レポートにいってみましょう!!今回も生モノならではのハプニングがいくつかあったよ。

 

オープニング・アクトはSTAとは3度目のタイバン、でも毎回場所違いで彼らにとってはホットタイム初登場。

遠路はるばる伊達市から元気いっぱいに駆けつけてくれましたクッシー率いる「DOWN UP BEAT」。(太平洋側の伊達市には雪がないので札幌の雪の多さにビックリしたそうです。)応援団も右サイド前列に鎮座。

超テクニカル集団の彼らは全曲をインストウルメンタルで網羅。

冴えわたる実験的効果も盛り込んで見せる、見せる。

シンはじめSTAも彼らの大ファンです。会場を埋め尽くした観客たちも食い入るように演奏を凝視。

とにかくステージの流れはドラマチックにメリハリつけてセットリストを考えているのですがそこの部分をさりげなく装っているのが憎いですね。もちろんバンド名はカシオペアの曲から命名。

1曲目はシャカタクの「ナイトバーズ」でアダルトに開幕。ピアノの旋律も印象的に本来の女性ハミングはヤマハSGギターで奏でます。

のびやかにかつセクシーに演出。

そこから一転早くもソロ・バトル勃発。カシオペアの「ファイアーマン」。メンバー全員による瞬間芸のような火花散るソロが激しくヒートアップ。見ている方も目で追っていくのがやっとです。いやはや何度見てもすさまじいの一語。脱帽です。御見それしました。

チョッパー・ベースからエフェクターを駆使したディレイによってエンドレス・ソロ。挙句の果てにはベースに負けじとギターでもチョッパーをかましちゃうんですからね、参りました。

3曲目はケンのお気に入りイエロー・マジック・オーケストラの「ライディーン」

フュージョン以外にテクノポップもいけちゃいます。でもしっかり自身のバンドのカラーに染まっていて違和感なし、浮いた感じ無し。

更にR&Bのスタンダード・ナンバー、レイ・チャールズから「ジョージア・オン・マイ・マインド」・・・渋いです。

泣きのフレーズ連発。琴線をくすぐります。

テン・イヤーズ・アフターのアルヴィン・リーが速弾きギタリストの称号を独占、その後高中正義もカヴァーした「ウッド・チョッパーズ・ボール」

こいつは練習したからといって物にできる曲ではありません。

アンサンブルもしっかりしていないと様にならないしね。ラストはフュージョン界の名刺代わりにどうぞ!的カシオペア代表曲「アサヤケ」

名曲ですね、いつ聴いてもやっぱり。ドラマーは本業が御住職、今はお彼岸なので多忙なのですが、快くわざわざ札幌まで出向いてくれて普段は木魚を叩いているところをドラムセットに置き換えてハッスル・プレイ。彼にはこの後のSTAライブにおいて言葉では言い表せないくらいお世話になりました。その件に関してはのちほどSTAライブ・コーナーで・・・。

 

セカンド・アクトの「ADDITIONAL TIME」

バンド名はサッカー用語からつけたとのこと。

ギターのイガラシくんもマサとはなんだかんだ言って古くからの知り合い。タイバンも数回一緒していますね。毎回彼はバンドが違うけど(笑)

前回はヘビー・メタル・バンドその名もずばり「アイアン・メイデンネン」でしたからその都度、ジャンルも相当に違います。

この日は欧米の洋楽を新旧取り混ぜひねりのきいたセレクトで演じてくれました。初耳だったのですがほとんど全員での練習はできなかったらしくて慎重にリハーサルで音出し打ち合わせしていました。ところがステージ直前にベーシストが体調を崩してしまい低音抜きの3人編成で急遽ライブをやるという一大事に。

まあ、ミキサー・サイドでバスドラムの音質に厚み&重みの調整をしてもらったおかげであまり薄いサウンドに陥らなかったのが幸い。

懐かしや、元祖ロックンロール・クィーンのスージー・クアトロ「ワイルド・ワン」でワイルドに幕開け。エキサイティングなドラムのビートが肝ですね。このバンドのドラマーは普段ノビーズというバンドで活躍。STAとは何度も小樽で同じ舞台を踏んでいます。

UFO「オンリー・ユー・キャン・ロック・ミー」はイガラシくんのメロディアスでエモーショナルなギターが最大の見せ場。ちなみにマサも昔パンタロンズでレパートリーに加えていたことあり。 

今も大物ぶりを遺憾なく発揮しているボン・ジョヴィのデビュー・アルバムに収録されていた「シー・ドント・ノウ・ミー」

もっとこういう曲がスポットを浴びてもいいのですがね。当時はグラスルーツの曲に酷似している、なんて話題になったのです。そこに便乗してグラス・ルーツはちゃっかりとベスト盤を発売して帯には「ボンジョヴィのルーツ・ミュージック収録」みたいなことが記載されていた記憶があります。私は両バンドともに大好きですよ。

お次は故ロバート・パーマーから「バッド・ケース・オブ・ラヴィング・ユー」

こういう選曲がマニアックなこだわりの証明。最後は日本での人気が今でも衰えないくらいに市民権を得た感のあるMR,BIG「スティ・トウギャザー」

ポップロックのヒット佳曲をハイトーン・ボーカルで伸びやかに歌い切ってくれました。左サイド前方からは女性陣達から声援が飛び交います。

コーラスやMCのやりとりに苦慮していましたが、よくぞライブを成し遂げてくれました。

 

ド真ん中に現れたのはこれまたSTAとはタイバン&スタジオでよく遭遇する「number nine」

NO,9からスペルを小文字に改名しました。開演中に駆け込み入りでしたが熟練の技を余すことなくプレイ。6曲中1曲を除いて全曲がオリジナル・ロック。

「サブとノノシカ」のしょっぱなからほろ酔い加減のリエ嬢によるブルージーなギター&パワフルなボーカルをフロントに据えてテッシーらによる鉄壁のリズム隊がグイグイとしのぎを削りあいます。

「ナッシング」でもよく練り上げられている構成に妥協なき痕跡が窺い知れます。

ロックバンド最少人数で成立するのは基本的にトリオが理想的といえます。

しかしミーハー感覚でトライすると即挫折するのは当たり前。

比類なき鍛練とセンスが問われますね。一人でもぐらついている者がいたらもうアウトです。

このバンドは3人3様に個性的で主張するべきところは主張する、盛りたてるところはバックからクールに援護するという、忘れかけていた基本的部分を思い出させてくれます。

「スィート・ペイン」がそれを物語っています。「素顔同盟」を熱唱するリエちゃんに「クリッシー・ハインドかボニー・レィットみたいだね」と話しかけても世代的にキョトンとされちゃうのは仕方のないことさ。「パールのショウタにも似てる」と言ったら「それ男??」「・・・・・」

異色のカヴァーが日本初の100万枚突破した(実質的には130万枚!)アルバム、井上陽水タイトルソング「氷の世界」。

これをファンキーなアレンジに料理して自分たちの物にしていました。

リエ嬢のシャープなカッティングも耳に鋭く挑んできます。「真っ赤な休日」で締めくくり。年季入りまくりのフレットレス・プレシジョン・ベースにサンプリング・エフェクターを連結してダンシング気味に腰をくねらせてグルーブを醸し出すテッシーに拍手。

 

いつものようにバンドの入れ替わり時間にはマサによる司会進行が付きます。

この日はライブDVD-R販売,追加料金で飲み放題、お代わり自由の美味しいカレー・ライス等も交えてアピールしたらこぞって注文殺到。カレー・ライス食べ放題はSTA企画の時だけの特別サービス・メニューなんですよ、これが大評判!ありがとう、御馳走様でした、ホットタイムに感謝!

 

トリ前は最年少バンド「NOISE」がエネルギッシュにやって来ました。

ベースのカツとギターのマーシーは以前にマザースというバンドで出演してくれたことがあります。彼らはホットタイムにSTAライブ見学で来たことはあるけれど出演は初。そしてNOISEとしても初ライブだそうです。

マザース時代よりも平均年齢が低くなったためか選曲も、よりアグレッシブ系に。

前バンド時にも取り上げていたビートルズの「レディ・マドンナ」をユニークなアレンジでお披露目。

伝説のグランジ・ロックバンド、ニルヴァーナから2曲立て続けに「ブリ・ド」、「スティ・アウェイ」。ケンゴのスネア・ワークが軽快にローリング。

山場にきてこれをやらなければ納まらないだろうね、同じくニルヴァーナから最高傑作「スメルス・テイク・ティーン・スピリッツ」

この立てノリ・ジャンプ・チューンは自然に体が暴れだしそうな衝動に駆られますね。後半の3曲は日本が誇るパンク・ロック・バンド、ハイ・スタンダードから3曲。マーシーが唯一歌う曲なのですがNOISEの中でも完成度が1番高いよ。

「ニュー・ライフ」ではカツのボーカルが一段とこなれてきましたね。ベース&ボーカル担当って難易度強でしょう。

4人編成の中でも一番の若手でもあるセンター・ポジションのサイド・ギター&パフォーマーくんはカート・コバーンにならってムスタングを構えていますがギターを始めてからまだ日が浅いそうです。

でも逞しい両腕や胸に輝くタトウーも神々しく一時たりともジッとしていなくて一生懸命に腰を落として大股開きでパフォーマンス。ここで大事件パート2が勃発。

本人は熱中していたのでまったく気づいていなかったんだけれど、いつの間にか過激なピッキングが祟って右手が弦によって切れ血まみれ状態に。カツに言われてよくよく見てみたらピック・ガードにも血しぶきが・・・。

弦も真っ赤。血が滴り落ちています。大熱演の代償か・・・。

後方には淡々としたケンゴ、左右両側には明るくふるまうカツ、片やポーカー・フェイスのマーシー(ステージ映えがいいね!)、中央には躍動感溢れるパフォーマー。

今後の成長にも期待したいところです。カツが会場に向かって「キテレツ大百科って知ってますか?」

もちろん多くの観客が「ハーイ!」

可愛いコロスケが活躍する藤子F不二雄のアニメーションですね。エンディング・テーマのあんしんパパから「初めてのチュー」。これを極上の疾走感追加しての「マイ・ファースト・キス」という英語詩に書き換えて演奏。

とてもほのぼのとしたあの曲だとは思えないくらいに立派なロック・ソングとして存在していますね。

「グランド・ニュー・サンセット」を完奏したらすぐに右手を手当しなきゃあ。

 

ライブを目前に控えているのに喉を痛めてしまってとてもつらい状態のメンバーもいますが各自でウォーミング・アップをこなしたのちに楽屋から一斉に楽器を手に足早に駆け上がったSTA,トリでスタンバイです。

***SET LIST***

1、INTRODUCTION・・・CHICAGO

2、ALIVE AGAIN・・・CHICAGO

3、~FREE FORM PIANO・・・SHIN

4、~SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO

5、UNCHAIN MY HEART・・・JOE COCKER

6、FREE(自由になりたい)・・・CHICAGO

7、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO

===ENCORE===

8、MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO

9、~TO BE FREE(今こそ自由を)・・・CHICAGO

10、~NOW MORE THAN EVER(愛は限りなく)・・・CHICAGO

 

***MEMBER***

MASA・・・B VO CHO

KEN・・・DR VO CHO

NOBU・・・G

MITSU・・・TB

TATSU・・・TP

SHIN・・・KB VO CHO

MIYUKI・・・BS

===GUEST===

MIKI(B・N・P)・・・VO  CHO PER

ノブの頼もしい応援団がギター・サイド前面にドッと陣取っています。大所帯バンドのSTAがステージで立ち位置を模索、譜面台、マイク調整している間はこの会場名物の巨大スクリーンが降りてきてロック映像を見ることができます。

決して観客をだれさせないよう徹底したビジュアル設備は大歓迎です。スティービー・ワンダー、スィート、フリートウッド・マック、ロリー・ギャラガー、ハンブル・パイ、マウンテン、アレクシス・コーナー、サンタナなどがこの日のメニュー。

それを見ながら皆が各々で語り合っています。話は尽きないようですよ。

頃合いを見計らって始めるとしましょうか!

会場からは早くもあちこちから歓声が飛び交います。ノブのギター・カッティングが轟くと徐々にスクリーンがせり上がる。

STAが姿を現しました。スモークもフラッシュ・ビームもミラー・ボールも効果満点。盛大に全員でかましていきましょう!!

「イントロダクション」 定番の御挨拶ソング。常にノブには声援がかけられカメラのフラッシュもバシバシ焚かれます。いつもよりもメッセージ色濃厚なマサによるアナウンスは早くもアドレナリン大量噴出だあ。

出だしから絶好調の迫力プレイに会場全体がすでに一つの連帯感に結ばれた感じです。

コロコロとリズムが変化するパートでも客席が一緒にリズムをとって揺れています。ソロはTB→TP→G

この日のブラス隊の3人全員が練習で揃ったことはほとんどないんじゃあないかな?しかも3管ホーンでのサックスにバリトンのみというのも初(このウッドウィンズは桁違いの高額楽器)。ミユキ嬢がSTAの音楽性を考察しての回答がこれです。

ブラスロックの性質上、これは正解ですね。

ミユキ嬢はSTAと飛び入りセッションでは合同演奏経験がありますが(それもかなり前の話)フルでの参加は初です。

彼女、普段はお茶目にふるまっているのですがなかなかの頭脳派。スケジュール調整して本番当日にはいざミツ&タツと対等にはり合ってブローしまくっています。

 本人は決して語りませんが、個人で前もって念入りに研究してきたみたいです。

まあ、管の頼もしい先輩2人が横にいてくれてアンサンブルとしてはとても刺激になったご様子。

ズドーン!と1曲を終えてマサが改めてSTA自己紹介、会場を煽って勢いそのままに2曲目突入・・・・の流れだったのですが、ここでこの日第3弾の事件発生。

バスドラム・ヘッドが大破してしまったのです!!長いライブ歴を誇っていてもこういう事態に直面したのは初。これぞライブという感じですね、リアルに。本当にいつもいいますがステージには魔物が常に巣くっていてこういった悪戯を仕掛けてくるのですよ。

弦、シンバル、スティック、シールド、ストラップ、ピック、ペダル、マイク、バッテリーなどがトラブル発生することはよくあることですが今回のモノは大きさが半端ではないです。しばしライブ中断してバスドラム本体そのものをスペアシェルと交換することになりました。(最初はヘッド交換するつもりでしたがこのほうがタイムロス少ないので)。

ケン、オーナーのケネス氏(彼もハードロックドラマー)、そしてなんとダウンアップビートもお手伝いしてくれました。ドラマー3人が入れ替え作業をしている間はマサがウンチク・トークで場を繋ぎます。これはこれで笑いを交えてよいクッション。

ミユキ嬢のバリトン・サックスの重みを観客2人が実体験するコーナー(!?)もあり和やかなに進行。温かいお客様は神様です。スタンドやマイクを改めて固定して「さあ!大変長らくお待たせいたしました。STAライブ第2部の始まりです!!」

歓声や応援がいいタイミングで絶え間なく聞こえてきます。「シカゴ12枚目のアルバムからアライブ・アゲイン!!」

故テリー・キャスに捧げられたシカゴ復活の狼煙ともとてるこの曲あたりになるとミユキ嬢ももうすっかり肩の力も抜けてSTAに溶け込んできましたね。

ケン&マサのツイン・ボーカルからエンディングはノブのギター・ソロというストレート・ブラスロック。叩きこむようなくらいに勢いのよい曲の後はそのままシンのピアノ・ソロへ。

今回もまた新しいエレピ・ソロを奏でてくれたのですが(これで何パターン目だろう?)一体、シンはどれだけの引き出しを持っているのだろうか?

余韻を引きずったままに「サタディ・イン・ザ・パーク」

メンバーらが「クラップ・ユア・ハンド」のジェスチャーをすると自然に観客席からも手拍子が起りました!

マサは今日のバンド達が客席に問いかけをするシーンを何度も見ていたのでアットホーム便乗とばかりに「この曲を知っている人?」。

この時の客からのリアクションは素早かったなあ。間髪入れずに「朝ズバ!!」と粋なお答え。

そんなコール&レスポンスの中、この数カ月のSTAライブではもうすっかりお馴染となったBNPの歌姫ミキ嬢が合流。

実は彼女からの熱烈ラブ・コールで是非歌ってみたいとのことで、このひと月STA練習のほぼ半分近く費やした曲をここで数年ぶりに演奏。

ダウン・アップ・ビートが「ジョージア・オン・マイ・マインド」をセンス漲るインストでプレイしていましたが、STAもそのR&Bレジェンド、レイ・チャールズのもう一つの金字塔「アンチェイン・マイ・ハート」を取り上げました。

タイトルを告げると「おおお!!」と感嘆の雄叫びが会場後方から漏れ聞こえてきました。「でも我々もちょっとこだわりをもってみてソウルフルにいってみよう!というわけであのジョー・コッカーのバージョンでいきます」と言い放ったらさっきよりも数倍の歓喜の声が。実はシカゴもデビュー前の1967~1968年、BIG THINGからTHE CHICAGO TRANSIT AUTHORITY時代にこの曲をレパートリーに取り上げていたという記録が残っています。

さて、ここはシンの独断場。イントロの重厚なピアノ・ソロ、そこに絡みつくようにいぶし銀のボーカル。マサがヒットするパーカッシブなベースが地鳴りのように這いずりまわり本編突入。本当にこの曲は細部にわたって全員一致団結して取り組んだだけあってけっこう満足のいく仕上がり。

ミキ嬢がスタジオでコーラス・ワーク指導してくれたので実戦では十分に効果を発揮できました。努力した甲斐がありましたね。

「努力は決して裏切らない」

サビのお次はノブによる官能的ギター・ソロ。ミキ嬢が「ギター!ノブさん!!」ここでひときわやんやの喝采。

ノブもいつも以上にピッキングに力が入っています。ミユキ嬢は小樽バンド、クラッシュ・ビートでレイのテイクではこの曲を演奏済みですがジョーのバージョンはお初。これはこれで重厚な仕上がりでいいものでしょ。

エンディングは思い切りタメを効かせた幾重ものボーカルによるゴスペル調でフィニッシュ。ミキさんも納得のフィニッシュ。最近のSTAは初期シカゴ一色だったのでちょっと意外な試み。でもたまにはこういうのも面白いね。

それにこの曲を以前演奏していた頃は正直に言いましてメンバーらは全く納得していなかったのです。ピアノ、ボーカル、コーラスなどあらゆる点で消化不良気味。ノブも言っていたけれどシン加入によって大幅に表現力が広がった感があり絶賛でした。(イントロひとつとっても熟練の技が必要。それを短期間で自分のものにしていました)

ここでじっくりとマサの口からメンバー紹介。一人一人にスポット・ライトを当ててもらい名前を告げると拍手、拍手。ひときわ受けが良かったのがミユキ嬢(彼女はステージから観客とざっくばらんに会話までしてました)、ノブは名前を呼ばれて調子にのってギターソロをプチ弾き。ミキ嬢は出身地の博多弁で御挨拶。

あるSTA女性ファンのお気に入りソングをこの日も巧みに導入しましたが次の曲もその一つ「自由になりたい」

2分強ですが濃厚でまったく息を抜く暇がない殺人ナンバーです。ここでもミキ嬢がマサと柔軟にコーラス参加(ナイスなタイミングでのパーカッションもいい仕事しています)。リード・ボーカルはマサが振り分けた構成でケンがヒステリックに、シンはドスの利いたパートを担当。ずっとおぼろげながらにも構想があったのに実現が困難だった個所が見る見るうちにグレードアップ。

「ラストです。これで最後だよ!25OR6TO4!!」ノブによる有名なリフからもうお馴みとなった恒例の爆発ロック。

ノブのギター・ソロではブラス隊が花道を開いてくれます。この無言の呼吸感が連鎖して感情を燃えたぎらせてくれます。

マサもステップ踏んでジャンプして片足上げて右手を振りまわし猛アピール。ミキ嬢は即興でオリジナルどおりに忠実なるコーラス。今までこの曲はコーラス無しの単独ボーカルだったのですが見事にハモってくれているのでこちらとしても歌いながら鳥肌が立ちました。

全身汗まみれでフィナーレ。即座にアンコール!アンコール!。余力を振り絞って組曲バレー・フォー・ア・ガール・イン・ブキャノンから3楽章合体特別バージョンを熱演。

ダウン・アップ・ビートのメンバーも思い入れたっぷりに見入ってくれています。

最後はマサから本日の全タイバン、ケネス氏はじめスタッフ、そして最後まで一生懸命イベント貢献してくれた観客の皆さまへ感謝のお言葉を。

後片付けを終えたミュージシャン達同志が観客も交えてホットタイムのあちこちで歓談&握手しています。客席や何もなくなったステージ、カウンター、楽屋でと話題も豊富に心地よい疲労感に包まれつつ再会をお約束。ミキ&ミユキの女性御両人もエンジョイして意気投合していたしね。

テッシーは「テリー・キャスはハンブル・パイのスティーブ・マリオットに似てるよね」なるほど随所に共通点がありますしね。ああ、2人とも魂のギター&ボーカリストだった。ダウンアップビートからは「ライブはもちろん楽しかったけど、トラブル処理にもバンド同士がお互いに協力し合って手助けするというのもまた企画イベントの良いところですね。」と心温まるセリフを頂戴しました。

またSTAのハイノート・トランペッター、タツはホットタイム・アンプラグド・ライブに隔月単独アコースティック・ギター(エレアコ・メーカーは愛器TAKAMINE)&ボーカルで出演しているのです。スタッフのチエさんがタツの最新ライブ映像を見せてくれました。

タツらしい玉木浩二の「田園」はじめ和やかな選曲でリラックスしたトーク&ライブの姿を見ていたら、次はぜひともSTAリブレーションに参加してもらいたくなってきましたね。ここでハタと気づいたんだけどすっかり風邪が消え去っていて体調が回復。やっぱりライブが最高の特効薬みたいだぞ!!。

SPECIAL THANKS TO・・・COCA-COLA&KEIKO&CHIKA&CHIE&MR,KENNETH&TOYOTA&MR,ISHIKAWA&DATE&BASS・DRUM・HEAD&SUSUKINO&CURRY-RICE&B・N・P&UFO&POCOAPOCO&MIKI&MOTHER'S&STUFF!!

 

コメント (4)
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