邦題「朝もやの二人」
3:05
作者はピーター・セテラ。リード・ボーカルも彼自身が担当。
「シカゴⅩⅠ」からのファースト・シングル。シングルのジャケットもアルバム・デザインをそのまま流用しています。
1977年9月発売。
全米4位、UKチャートでも41位と大健闘。
それにしても邦題のロマンチックでちょっと気恥ずかしいタイトルはイントロから連想される情景そのもので、上手いこと考えましたね。
「Ⅹ」からのシングル「愛ある別れ」の大ヒットで確信を得たのか、その延長線上にあるのがこの曲。
手ごたえを掴んだピーターの大躍進がこれをきっかけにしてはじまります。
それまでのロバート・ラム中心の作品群やアグレッシブなブラス・セクションが1歩後退して、ピーターのよりソフトでポップ色濃厚、メロディアスな楽曲比重が幅を占めてきます。
B面は「TAKIN' IT ON UPTOWN(無情の街)」
4:45
F.KAGANとテリー・キャスとの共作。
こちらも「ⅩⅠ」から。
ボーカルはテリー自身。
曲調はテリーが絶大なる影響を受けたジミ・ヘンドリックス風。
熱烈なオマージュ溢れる熱演を繰り広げています。
フェンダー・テレキャスターにマウントしたギブソン・ハム・バッキングP.Uの特性を最大限にいかして、全体にエフェクト効果を施したサウンドもご機嫌です。
テリーは派手なソロプレイ(ほとんどをピッキングする正確無比なる早弾き)が一番有名ですが、繊細なコードカッティングによるバッキング(手首のスナップが神技!)、ワウペダルによるリズミカルで官能的な豪快グルーブも並みのギタリストには真似のできないテクニックの持ち主でした。
写真は5枚のシングル。
国内盤は通常モノと白レーベルの見本盤。
珍しくジャケット付きの輸入物はイタリア盤。
真ん中にアダプターを使用しなくてもセットできる穴の小さい盤はオランダ製品。
最後のアメリカン盤のみレーベル面のトータル・タイム上にイントロ秒数が両面に記載されています。(A面14秒,B面25秒)