THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL、173 小樽雪あかりの路 オールディーズライブ12(PART,7)

2020-02-19 00:48:23 | Live Set List

****さあ、いよいよ佳境に差し掛かってきましたよ。更なる熱きライブパフォーマンスは遠慮なく続くのだ!!乞うご期待だあ!!!****

12、7:20~7:40

「神酒(KAMISAKE)」

遠路遥々、倶知安よりの参加バンドはRED HOT CHILI PEPPERSをカバーの男性若者集団4人組み(G,VO,DR,B)。マサは個人的にもこのバンドが特に楽しみでした。

我々世代にとっての音楽は世紀末(聖飢魔Ⅱではない)の頃、ちょっと退屈になっていたのですが、このレッチリは孤軍奮闘アグレッシブにロック界を牽引してきたアメリカのバンド(オルタナティブ・ミクスチャー・ロックとでも申しましょうか)。

通称レッチリは長年にわたって何度も来日公演を行って盛況なのにも関わらず、いまだに一度も北海道の土を踏んだ事がないのですよ・・・・・。

これ、不思議でしょうがないよ。こんなに北海道でも人気があるのになあ・・・・。

だからこそ、この「神酒」のようなバンドは貴重な存在だ。今後も益々頑張って欲しいね。

そんな彼等は、多少のアウエー感が否めない状況下でも一切ものともせず、アクティブに初参加という重責を乗り越え立派に果たしてのけたのでした。ヤングパワー炸裂。

メンバーの構成は・・・・・先のライブレポートでも書いたのですが、2人日本人、2人が外国人。

ギターはポール(ブロンドボディカラーのテレキャスター。メイプル指板)

アンソニー・キーディス役のヴォーカリストも外国人。

ベースのユウゾウ君は、サンバーストボディカラーの楽器を使用(ローズ指板)

そしてドラマーのミキ君はコーラスも兼任。

本当に今回のイベントはワールドワイドでゴージャスこの上ない。

とってもこれって素敵なことだ。

今後「雪明かりの路」の、国境を遥かに超越した明るい展開に期待しちゃうね。

音楽に言葉の壁なんてない。そりゃあ、色々と話せた方がいいんだけどね(笑)

現実的に国籍がバラバラのメンバー達でも、そこはそれ共通の好みで固く繋がったソウルメイトなのでしょう。いいですねえ、青春を共に過ごす野郎共でガッチリと組んでロックするなんて。

そうそう、5年ほど前にも、やはりここ小樽の8月・北運河サウンドエナジーでレッチリカバーバンドが出演していましたっけ。彼らもイキイキとしたナイスガイでした。

「サンキュー!プリーズ・・・・・ギブ・イット・アウェイ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ9枚目のシングル)」

ドラムがハシリ気味だ、とボーカルがMCで語っていたけど、最前列にウチワを手に応援していたギャル達に励まされつつもパワフルに完奏。

外はブルブルと寒いのに、ここステージ上では常にアクション全開で汗飛び散らせながらのパフォーマンス。

なかなかにエネルギッシュな様相を呈しています。

ベースによるグルーヴィーなイントロに導かれて・・・・・「スロー・ア・ウェイ・ユア・テレビジョン」

編成はレッチリと同じ。

騒ぎたい、叫びたい時にお勧めのナンバーが早くも一気に情け容赦無く炸裂。

相当に入れ込んでいますなあ。

リスペクト精神がそこかしこに滲み出ています。

まくし立てるようなラップを織り交ぜつつも、ワイルド・フレイヴァーが満載。

誠に微笑ましき光景だ。

特にべーシストは一瞬たりとも動きを止めることも無く動き回ってヘッドバンギング・ジャンプ!。

さすがに上半身裸になることはないけどね。

チョッパー奏法が過激なくらいにバッキンバッキンの速射砲。ニコニコ笑顔ではじき出す。強烈に這いずり回る重低音も魅力。名手フリーを崇拝しているのは火を見るよりも明らか。

バスドラム・リズム・アクセントのメリハリも凄い。

「ありがとうございます!!・・・・・・ダニー・カリフォルニア」

ギターのアルペジオから不気味にはじまる、実験的要素に満ち溢れたロック。

よりファンキーに、超過激なアンサンブルにはゾクゾクするほどの戦慄が走った!

こういう、表現が難しく変幻自在なリズムワーク、一種独特な曲調も巧みにこなしてゆきます。

やはり本場仕込みは一味も二味の違うなあ。

ボーカルは渾身の雄叫び。メチャクチャに個性的でグルーヴィー。トリッキーなギターもソロで遂に火を噴いた。うねりまくりミクスチャーの定番。

理屈抜きに本物感が漂っている。体に流れている血も魂もレッチリサイド同等のものだもんね。

でも逆に考えれば日本人にしか醸し出せないノリという最大の武器もあるんだから。これはこれで強みだ。

それらを上手い具合にブレンドして、見事に仕上げたら何が出来上がるのか・・・想像しただけでもワクワクだ。

もうそろそろそういう時代が、すぐそこにまでやって来ているような予感が、この「神酒」を見ているとつくづく思いますよ。

今こそ、変革の時だ。

MCが英語で捲くし立てるように延々と語った。

ちょっと何を言っているのかは、残念ながら把握できなかったけれども、心意気だけが十分に伝わってきたよ。

と、ここでリードボーカリストがさりげなくメンバーを懇切丁寧に紹介。そこかしこに仲の良さが滲みでています。

ラテン系のイントロ・プレイで・・・・・レッチリの代表作「バイザウェイ」が飛び出した。

こんなに素敵な曲まで聞けるなんて、今日は本当に運がいいなあ。

ここからは彼らの真骨頂。そろそろ体も温まってきてリラックスモードにスイッチが入ったかな。

もう飛び出してくる曲は全て彼らの世代ど真ん中直球。

更にスケールアップしてきてウキウキ。

こうなりゃあ、もはや怖いものなしだ。

なんとまあ、ベースでコードを淡々と押さえながらバッキングが進行。

トリッキーな要素もふんだんに盛り込まれていてご機嫌だ。

と、ここで意外にも「ラバンバ」がはじまった!

これは嬉しい誤算だった。

数多くのカバーがある、1958年にリリースされた永遠のスタンダード・ナンバー(2:06)。

故リッチー・バレンスは、これ一曲で名声を手に入れた途端、輝く星になっちゃった・・・・。

300年以上前から歌われていたメキシコとキューバの民謡を元にした曲。

それまで戸惑いを受けていた団塊の世代達も、これで一気に熱狂だ。

ちょっとした心憎いサービス精神も盛り込まれているんだね。

「神酒」はヴァレンスに、リヴァイバルヒットしたロスロボスの風味もプラスしたみたい。

とにもかくにもこれでグッと和んできたよ。

「最後の曲になります・・・・・・・ツイスト&シャウト!」

ビートルズで有名すぎるくらいなリズム&ブルース。(2:27)

オリジナルは1962年リリースのアイズレー・ブラザース。

もうそんな能書きなんてどうでもいいって?申し訳ありませんでした(笑)

搾り出すような熱唱に次ぐ熱唱で、猪突猛進のスパーク。

アクセントにはチャイナ・シンバルも大活躍。

余力を残すこともなく、完全燃焼のサウンドがほとばしる。

エンディングを無事に迎えることができてホッと一息・・・・・何とかかんとか大役を終えることができました。

後半の追い込みが激しかったなあ。

計算されつくした選曲と流れの勝利。

お疲れ様!誰も彼もが皆、満足に満たされたことでしょう。

13,7:50~8:15

会場内に流れているBGMは「ライオンは寝ている(トーケンズ)」

堂々「BACKUP BAND」が現れました。

全員男性のバンド6人組が君臨。

遠路はるばるニセコから駆けつけてくれました。

スキーリゾート地として近年はその名を海外にまで浸透させていますね。

今時期ニセコは掻き入れ時だけに超多忙なはずなのですが、なんとかスケジュールのヤリクリをしてきたのでしょう。

やっぱりこれは生粋のミュージシャン集団でなければ、できない活動ですよね。天晴れだ。

3年連続3回目の出演。

今回は殆どの曲を入れ替えてきましたよ。

レパートリーが豊富なんだね。

チャレンジ精神旺盛で素晴らしい!

逞しきメンバーからのメッセージです。

「羊蹄山麓の各種フェスティヴァル出演などを中心に活動。

今日は昨年に続いての出演です。

去年から、メンバーが1人増えて、厚みのあるサウンドを目指しています。

オーストラリア人のボーカルを前面にフューチャー。洋楽ロックの魅力を存分に楽しんでください。」

はい、この日は外国人を擁するバンドがすこぶる多いですねえ。けっこうなことだ。

こんなのは初めてだ。もはや「雪明かりの路」イベントもワールドワイドに拡大しつつあります。

さて、メンバー内訳の紹介をしますと・・・・

ボーカルには長身で足がとっても長いジュリアン。

向って左サイドのギターはウラちゃん(ブロンドカラーのテレキャスター。メイプル指板)。

右サイドのギターはヤスくん(白のストラトキャスター。ローズ指板)。

ドラムにキンさん(オフステージの際にはわざわざマサのところへご挨拶にきてくれました!)

ベースはマサシくん(3トーン・サンバーストカラーのボディ・ジャズ・ベース。ローズ指板)。

キーボード(ローランド使用)には去年から加入のフジイくん。

で、去年マサがフジイくんと客席で会話していると突然に「もしかしてトランジット・オーソリティの方ですか!?」「そうだよ!!」「何度かライブを観ています。実はSTAサックス・メンバーのヨコエさんとはかなり前、僕が札幌在住時にバンドを組んでいた事があったんですよ!」「ええ!!??そうなんだあ!早速今夜コーちゃんに伝えておくね」「はい!よろしくお願いいます」

早速コーちゃんにその件を伝えたら「そうだったんですかあ!!存じ上げております(笑)彼は4ヶ国語に堪能なんですよ!」との返事。

どうりでバックアップバンドのジュリアンとも、コミュニケーションがばっちりだったもんね。

すでにこのバンドも小樽界隈では、お馴染みとなってきた感ありです。

そうこうしているうちにライブがはじまりましたよ。

「ミセス・ロビンソン」

これは伝説のフォークデュオ、サイモン&ガーファンクルの代表的な楽曲。

名作「卒業」挿入歌としても有名ですね。

(1968年発表。4:00。全米1位を記録)

序盤からこのカバーが聞けるなんて劇レアな体験。

嬉しい意外性は大歓迎だよん。

オリジナルのアコースティックサウンドとはちょっと違う、ミディアム・テンポでリズミックな重低音のオープニングで迫ってきます。誰のヴァージョンなんだろうか・・・・?

女性スタッフがカメラ撮影で最前列にてスタンバイ。

さすがというか当たり前なんだけど、本物の英語で歌われるロックは説得力満点だ。

歌詞のひとつひとつが懇切丁寧、次々と貫禄タップリに突き刺さってきて大迫力。

欲を言わせてもらえれば、澄み渡る素敵なハーモニーをもっと聞きたかったなあ・・・・。

それにしてもちょっとマニアックで渋めの選曲だから、これ以降もこの路線で突き進むものと思っていたら・・・・2曲目からは誰でも聞き覚えのある、ひじょうにキャッチーな楽曲が硬軟織り交ぜて、ゴージャスラインナップで披露されました。

「グッドイブニング!エブリバディ!皆さん、ありがとうございます。久し振りです(笑)ただいま~!!バックアップ・バンドです。

ニセコ、蘭越、登別、倶知安在住のメンバー達で活動しています。」

ヴォーカル担当のジュリアンは日本語もうまい。噛み締めるようなぎこちないMCながらも一生懸命にフロントマンとしての重責をまっとうしようと頑張っています。

その姿には好感が持てるし、感動的。

「次の曲は・・・・・・」

イントロのポロロ~ンと循環コード・・・もしやこれは??!・・・・いきなり歌われたのが衝撃の「スタンド・バイ・ミー(ベンEキング)」

このバンドも永遠のスタンダードを取り上げてきた。世界中で長年世代を超え親しまれてきた心温まる楽曲。

私はこの曲は、ジョンレノンがアルバム「ロックンロール」内でシングル化して大ヒットした際に初めて知りました。Yプロのマッツも「ライブで取り上げたことがあるよ」と教えてくれました。

誰でも一度はタッチしたことがある親しみの持てる曲。

とにもかくにもこのバンドにとっては、余裕しゃくしゃくのプレイで相当にお気に入りのよう。

楽しみに満ち溢れたレパートリーなのでしょう。さあ、ここはじっくりと聞かせてもらいましょうかね。

そうそう、古き良き時代の少年たちによる冒険ノスタルジックムービー「スタンド・バイ・ミー」のシーンが脳裏に浮かび上がってきました。

淡々と進行するバックビートにのりながら、歌い継がれるジュリアンの力強いボーカルではありますが、さすがにキーが高いので、多少低めに演奏。

徐々に熱を帯びていく中盤以降のややヒステリック気味な展開も感情込めての熱唱。

ジョン・レノンがボーカルカヴァーを熱望していたという気持ちがよく理解できます。

「プラウド・メアリー」(CCR。1969年発表のアルバム「バイヨーカントリー」に収録。3:7)

なるほど、去年はチークタイムソングなんかも用意してバリエーションを膨らませた作戦だったけど、今年は目一杯にごり押しハード路線の攻防を仕掛けてきましたか。

メインのリフ攻撃に便乗する形で、稲妻のごときドラムのフィルインが炸裂。延々と連打される。

ここでもフロントシンガーという大役を見事にこなし続けるジュリアン。情け容赦ない活躍のナイスガイ!

延々と繰り広げられる躍動感この上なき、地鳴り轟くポップロック。

ドンドンと加速していき熱を帯びてきました。

この曲はR&R、ブルース、ゴスペル、そしてソウルなどの要素がふんだんに含まれている贅沢なる一品。

問答無用に、受けないわけがないでしょう!

ツインによるギターも、負けじと低音部分でグリッサンドを繰り広げて奮闘。

ジュリアンはここで喉を潤すために、持参してきたドリンクを威勢よくグイッと一飲み。

「ありがとうございます。4曲目は先ほどに比べたら新し目の歌です。皆さん、弾けまくって踊りましょう。ボン・ジョヴィで・・・・・ボーン・トウ・ビー・マイ・ベイビー!」

1・2・3・4~!

威勢良くカウントが叫ばれます。

ホット一息ついたのもつかの間、間髪入れずに激しいドラミングが打ち鳴らされた。

「♪ナナナナ~ナナナ~ナナナ~~!!♪」

去年はボンジョヴィのバラードでしっとりムードを醸し出す演出効果狙いでしたが、今回は王道のイケイケモードで見立ててきました。

(ボンジョビ1988年リリース英米1位を獲得した4枚目の傑作スタジオアルバム「ニュー・ジャージー」に収録。

アルバムタイトルは彼らの故郷がそのまま冠されています)

拍手を贈ろうではないか!

フジイ君のキーボード・ソロによるブレイク後、ギターソロではヤスくんが前に歩み寄り、リッチー・サンボラになりきって、じっくりしっとりとエモーショナルにチョーキングを絡めてのトリッキー光速ピッキング。

新旧織り交ぜた配慮は、全ての観衆の痒いところに手が届くお約束ともいえるパターンだね。

曲中ではジュリアンが、固く誓い合った友情を込めてメンバー紹介を挿入。

本場仕込みのパフォーマンスは、当然ひと味もふた味も違う。

大喝采の嵐渦巻く。あちこちから歓声が飛び交う。

「WOW!ありがとうございます!暑くなってきたね~次は何でしょうか?・・・日本ではアチチチでおなじみの・・・・やりますよ~ラストはリッキー・マーティンで・・・・・・リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ!」

ちょっとご愛嬌で郷ひろみの「ゴールド・フィンガー2001」のことを絡めるところなんてお茶目。もちろんプエルトリコ出身ラテン系のリッキーが本家本元なのはご存知ですね(彼が少年グループ、メヌードの追加メンバーだったことを知っている人は飛び切りコアな音楽マニア)。

ここでは外に降り積もった大雪の山を、南国の熱気を帯びたメロディで一気呵成に溶かしてもらいましょうよ。

冷え切った体も、火照ってきたね。

キーボードのフジイくんは、鍵盤楽器から離れて、サックス奏者に大変身。

情熱的なブローを決め鳴らしてこれでもかあ!というほどに「このシーンでの主役は俺だ!」と自己主張。

多芸な彼は一身に注目を集めて、異彩を放ってもいました。

アクセントとしては成功していますね。

「YOH!!1・2・1・2・3・4~!!ジョニーBグッド(チャック・ベリー。1958年シングル発売。2:41)」

アンコールに用意していたのは、これまたコンサートの終局を飾るのにはうってつけの決定版だ。

これって、ザ・パーティーズもアンコール用に用意している十八番だよね・・・・被らなければいいんだけど(結局はこの日3バンドで被りまくった・・・・・・笑)

ジッとなんかしていられないよ。ジュリアンもギタリストと並んでギター・ソロのポージングを。

このぐらい存分に突き抜けていたら爽快の一語に突きます。

盛大なる拍手が、惜しみなくいつまでも送られていました。

皆が皆、心地よき疲労感に包まれてそれぞれの席へと戻っていきましたよ。

ここで飲むドリンクの美味しいことといったらもう・・・たまりませんねえ!!

 

****いよいよこのライブ・レポートもトリ前、オオトリのみとなりました!!まずはSTAの前にホットワックスをお届けしますね!!****

 

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