THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

chicago STAY THE NIGHT maxi-single

2020-04-19 04:34:52 | CHICAGO

バンド最大のヒットアルバム「シカゴ17」からの第1弾シングル。ただしこれは、12インチ。
「STAY THE NIGHT」

ピーター・セテラ&デヴィッド・フォスターの共作。リード・ヴォーカルはピーター。

全米最高ランク16位。

1984年4月発売

「今宵、一緒にどう?」としつこく迫り口説き続ける男の物語。プロモでもピーターが女性を延々と追い掛け回し、どつかれまわされて埃まみれ、傷だらけになっても諦めないちょっと情けない役をコミカルに演じています。メンバー達も工事現場作業員、白バイ警官などに扮して好演。

序盤、自動車修理工員のピーターが、車を引き取りに来たサングラス姿の無表情でクールな女性に迫ります。ロングヘアをなびかせて黒いタイトなミニ・スーツをパシッと決めた女性はピーターを殴り倒し、暴走運転発進。

タイヤをきしませて追走するトラックの荷台に飛び乗ったピーター(これ、もちろんスタントマンが演じているのですが勢いあまって股間を強打したエピソードをメンバーが笑ってコメントしていました)

並走しながらもピーターは歌い続けて白バイ2台に追いかけられるのですが、この警官がジミーとリー。とてもカッコイイ!!

まるで映画「グライド・イン・ブルー」のオマージュですね。

「17」のジャケット看板をさりげなく登場されて、それの設置係がビル。遂にその看板を突き破って自爆のピーター・・・。

なぜかシーンは夜になり、ピーターはボロボロ。

救急車の中で脈をとるダニーは首を振って「・・・・・・」。

救急車の運転手はあのお姉ちゃんでした!という幕切れ。

この曲は1984年、11年ぶりの熱狂の来日公演でまだ未発売にもかかわらず、いち早く演奏してくれました。

コンサートの中盤、ピーターが会場に背を向けてダニーに片手を伸ばしたり、縮めたりの屈伸カウント合図を送り、スネアをヒット。

それに被さるようにシンセの音色。ベース演奏とともにピーターが歌いだす。

とても強烈な印象に残る独特のナンバーでした。でも良く覚えているのは「なんか野暮ったい曲だなあ・・・」と思ったからなのです、正直な話。

だから新譜からの第1弾シングルがこの曲と聞いた時にも「ああ、あの曲だ」と思う程度。ところが、アルバムのトップを飾ったこの曲のスタジオでの完成形にビックリしました。

ライブ時とは比較にならないほどに、素晴らしいアレンジ。一辺に気に入ってしまいました。

デヴィッド・フォスターの手腕によるところ絶大でしょうね。そしてあのプロモですからね(笑)。

 B面は「オンリー・ユー」

3:52

デヴィッド・フォスター、ジェームス・パンコウとの共作。

「17」はシカゴ最大の売り上げを記録したアルバム(Ⅸのベストを除く)。アメリカだけでも400万枚を売り上げています。

中身のクォリティも高くL・Aにて2年をかけてアルバム2枚分をレコーディング。その中からより完成度の高い作品を1枚にまとめ上げています。よってどこをセレクトしてもヒット性に富み、非の打ちどころない曲がズラリ。

贅沢を言わせてもらえるのならば、多少デヴィフォス色が強すぎるところが、唯一の難でしょうか。
デビッドフォスター自信も後に「オーバープロデュース」と語ってますが、まあいずれにしてもデビッド、シカゴ双方ともにターニングポイントとなったAOR期の金字塔^_^。

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chicago SONG BOOK if you leave me now(LP's)

2020-04-19 03:18:47 | CHICAGO

 シカゴ「ソングブック」
ちゃんと日本でも発売されてCD化にもなったれっきとしたオフィシャルアルバム。
でも恒例の数字カウントには該当してはいません。
これは歴代3作目のベスト盤。
しかしながら、この時点でシカゴはワーナーに移籍しています。
人気低迷してコロンビアに見切りをつけられていたシカゴが、「素直になれなくて」で何と奇跡的復活劇を果たす!
そこで人気再燃したシカゴに便乗しようと、コロンビアがソフト路線に比重を置いた楽曲ばかりをセレクションしてリリース。しかも、一番スポットを浴びてる功労者のピーターの作品やボーカルが大半を占めています。
何故か「長い夜」は外せなかった?!
まあ、ピーターのボーカルだし、これはさすがに別格扱いなのかな?
ここでは、やたらにこの曲が浮いた存在なのが虚しい…。
アルバムタイトルや、ジャケットデザインはロックっぽくよりも、オシャレな感覚で迫っています。
赤いハイヒール⁈段差のロゴ⁈
特段、レアな曲は無し。
ラスト収録の「ソングフォーユー」はコロンビア期におけるラストシングルですが、不発に終わります。
ピーターお得意のしっとりと甘いアコースティックバラード。
これはとてもよく出来た果てしなく美しい楽曲だと思うんだけどなあ。

まあ、それはともかくとしてビジネスの世界はシビアだねー…。
俺みたいなマニアックなコレクター連中はせっせと買ってしまうんだけどねー。

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chicagoⅪ(LP's) テリーのラスト作品

2020-04-19 00:44:46 | CHICAGO

「シカゴⅪ」
大傑作アルバムなのは間違いありませんが、聞くたびに複雑な心境になるのですよ…。
だって、結成時からの中心的メンバーだったテリーの遺作なんだから。
しかも、シカゴ育ての親とも言える名プロデューサー、ジェームズWガルシオとも最後のアルバムとなります。
恒例のシカゴメンバーらによる、ドタバタシリーズは見開き内にて。
シカゴ警察に追われる現金強奪ギャングに扮したシカゴメンバー。
銃撃戦を派手に繰り広げる。
ドライバーのテリーのコメカミに向けて銃口から火を噴いているのが何度見てもショッキング。
映画「グライドインブルー」ラストの殺し屋テリーの行為といい…( i _ i )。

ともかく順風満帆な活動を誇っていたシカゴ最初の円熟期に放った1枚。
ゲストも超豪華。
チャカカーンがソウルフルに客演。
ピーターが敬愛するビーチボーイズも華麗なるハーモニーで彩りを添えてます。
楽曲もメンバー各自が持ち寄り、時にはパートチェンジなども施したりして多彩なる内容。
初めてジャケットに出身地シカゴ地図を採用。
曲タイトルにも「シカゴへ帰りたい」と記してます。
「愛ある別れ」で自信をつけたピーターが満を持して放った発展系とも言える快心の甘いポップバラード「朝もやの2人」は大ヒット。
益々AORワールドに傾いていくきっかけにもなっています。
「無情の街」はテリーの独壇場。敬愛するジミヘンのオマージュとばかりに、イントロからギターが吠えまくります。
続くリーの作品「今度こそは」でのギターソロは何度聴いても鳥肌もの。
こういうところにもっとスポットライトが当たらないと駄目だよ。
数あるテリーのテクニカルプレイ中ピカイチの出来。エモーショナルでゾクゾクしちゃう。
現ギタリストのキースも同じコメントを述べてます。
世界広しと言えどこんなフレーズを思いつくギタリストはテリー以外にあり得ませんよ!

先述通りこのアルバムはテリーのラスト作品。
オープニングの「ミシシッピー」が最高。
テリーがシカゴ初期から温めていたハードでファンキーな曲。
ライブインジャパンに未発表曲として収められてはいましたが、まだまだ荒削りでワイルド過ぎ、私はそれほど思い入れはありませんでしたが、何とここで正式にレコーディング。
見事に洗練されたカッコいい仕上がりに私は手のひら返して狂喜乱舞。
イントロのギターカッティングとテリーの笑い声ですでに痺れちゃいます。
ブラスセクションはじめ全員のプレイも生き生きとしていて掴みはOK!
アルバム最後を締めくくる組曲はオーケストラを使用した美しき大作。
「愛しい我が子へ」
これがまさかテリーの追悼シングルになるなんて。
テリーの魂が込められた熱唱が、あまりにも残酷過ぎて何度聴いても泣かされます。
ちなみに日本解説には伝説のラジオDJ亀渕昭信さんも執筆してます。
オールナイトニッポンの頃からシカゴを強烈にプッシュしてくれたカメさんは夕張郡由仁町出身なんですよ!
テレビ局のライブドア買収騒動時にも記者会見してましたね。
ゴスペルシンガーの故亀渕友香さんは妹。

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