世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

10年前に逆戻り?

2019年03月07日 | 100の力
すっかりやる気をなくしていた。


宿泊業という天職に巡り合って40年。

カフェや雑貨などにも携わってきたが、

その根幹には常に宿泊業という業種があった。


そして、そこにも「タビスト」としての宿命を感じていた。




そして、

その原点ともいうべき「タビスト魂」を貫くために

すべてを投げ打って(半ば自暴自棄に)、

旅そのもの(放浪)に自分の人生の最終章を賭けようとしていた。



これまでの人生の中で

ターニングポイントと思われる時期が何度かあった。

(それは、だいたい後から振り返ってわかるものだが)



2008年9月、リーマンショックが起きた。

その不況に乗じて2009年9月、民主党政権が誕生した。

そして、モラトリアム(返済猶予)が発動され(同年11月)、

ボクもその恩恵に授かった。


時間と金銭的余裕ができたため、

ボクは、客足の遠のいた阿蘇を離れ、

ベトナムや熊本市内の中心街、

そして福岡市内へとビジネスを展開していった。


ところが皮肉にも、

2016年4月、熊本大地震が起きた。

そして、

この時もモラトリアムの恩恵に授かってなんとか窮地を凌いだ。

(人生に二度モラトリアムを経験することはまずあり得ない)



2008年から2018年の10年間は

ボクにとってまさに激動の10年であった。


そして、昨年2018年、

ボクはある重大な決心をした。


家とすべての事業を手放し、

残りの人生を「世界放浪の旅」に出る、と。


一か八か、

無謀な選択だったのかもしれない。

(うすうす気づいていたが)



そこに、突如として急ブレーキがかかった。


ボクは、

時計の針が反対回りをはじめ、

リーマンショック前に引き戻されるような衝撃を覚えた。


この10年の歳月は時代を大きく変えた。


SNSの普及とともに、

スマホが当たり前の社会になり、

AIやロボットの時代になりつつある。


奇しくも2008年から日本の人口は減り始め、

同時に、急激な高齢化の波が押し寄せてきた。


この流れはまだこれから30年は続くだろうし、

激しさを増し、

津波のような勢いとなって襲い掛かってくる。

この荒波(激流)に飲み込まれたものは間違いなく淘汰される。



そして、なによりも

ボクが10才年を取ったことになる。


そのぶん、体力は確かに衰えたかもしれない。

(特に肉体的持続力)


ただ、「氣力」と「智力」は確実に増した。

その「氣力」と「智力」をもってして、

体力の衰えはカバーして余りある。


そして、

「瞑想」という最強の技術を手に入れて

”スーパーサイヤ人”になった。


加えて、

ブログ(8年間毎日書き続ける)という武器を手にれ、

3冊目の出版まで漕ぎつけた。


老いて衰えるばかりか、

むしろ進化している。

(『老人進化論』の元になる)



そして、

こうして10年前の原点に戻って

再出発を誓った。

宿泊、喫茶、雑貨販売の3本態勢に。

(より進化した形態で)


消えかかっていた(事業欲という)情熱に再び火が付いた。


もちろんそれは、

予期もしなかった力(Unexpected Energy)が働いたからだった。


それは、

砂漠を彷徨い続けて

やっと見つけたオアシスのようなものだった。


あるいは、

人間の姿をした「サムシング・グレイスSomething Grace(グレイトGrateではない)」なのかもしれない。


思いがけず、

人生の終盤に向けて人生が大きく変わろうとしている。


もちろん、自分一人だけではない。

その「Something Grace」とともに。